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【2024年度報酬改定対応】訪問看護の緊急時加算を徹底解説!算定要件、単位数、医療保険との違いと注意点

【2024年度報酬改定対応】訪問看護の緊急時加算を徹底解説!算定要件、単位数、医療保険との違いと注意点

公開日時:2024.10.18

更新日時:2026.2.27

【2024年度報酬改定対応】訪問看護の緊急時加算を徹底解説!算定要件、単位数、医療保険との違いと注意点バナー画像

在宅で療養生活を送る利用者様やご家族にとって、体調が急変しやすい夜間や休日などに「いつでも専門職に相談し、必要に応じて訪問してもらえる」という体制は、大きな安心材料となります。

訪問看護ステーションの運営において、この緊急時の対応体制を適切に評価するための制度が「緊急時加算」です。厚生労働省の調査によると、多くの事業所で緊急訪問や電話相談(特に日中以外)への対応が頻繁に行われており、その重要性が示されています。

本記事では、2024年度介護報酬改定で新設された区分を含め、訪問看護における緊急時加算(緊急時訪問看護加算、緊急訪問看護加算、24時間対応体制加算)の算定要件、単位数、介護保険と医療保険の違いについて、詳しく解説します。

訪問看護における緊急時加算とは

緊急時加算の目的と評価の対象

緊急時加算とは、緊急訪問や相談への対応体制を整えている事業所を評価し、適切な報酬を支払うために設けられた加算の総称です。

この加算の対象は、主に要支援・要介護者が在宅で安定した生活を送るためのサポート体制です。在宅療養や在宅介護では、中重度の利用者様や、病状が不安定な利用者様に対して、24時間365日、計画にない緊急の連絡や訪問依頼に対応できる体制が求められています。

実際、厚生労働省のデータによれば、利用者様やご家族からの看護に関する電話相談は1事業所あたり月16.7回発生しており、そのうち早朝・夜間(7.5回/月)、深夜(2.5回/月)、休日(6.7回/月)といった日中以外の連絡が大部分を占めています

出典:厚生労働省 訪問看護(改定の方向性)

介護保険と医療保険における名称と定義の違い

緊急時の対応体制や実際の緊急訪問を評価する加算は、適用される保険制度(介護保険・医療保険)によって名称や評価の対象が異なります。

保険制度

評価対象となる加算

算定頻度

評価内容

介護保険

緊急時訪問看護加算

月1回

24時間対応できる体制の構築を評価

医療保険

24時間対応体制加算

月1回

24時間対応できる体制の構築を評価

医療保険

緊急訪問看護加算

1日1回

医師の指示に基づき緊急訪問を実際に行った場合を評価

介護保険の緊急時訪問看護加算は「体制」を、医療保険の緊急訪問看護加算は「行動(実際の訪問)」を評価する加算である点が、名称が似ているため特に注意が必要です。

介護保険:緊急時訪問看護加算の算定要件と単位数(2024年度改定対応)

介護保険における緊急時訪問看護加算は、要介護1~5の方を対象とする「介護保険」と、要支援1~2の方を対象とする「介護予防」の両方で算定が可能です。

緊急時訪問看護加算の対象となるサービス

この加算を算定できる事業者は以下の種別です。

• 指定訪問看護ステーション、保健医療機関の訪問看護

• 定期巡回・随時対応型訪問介護看護

• 看護小規模多機能型居宅介護(看多機)

緊急時訪問看護加算(I)と(II)の種類と単位数

緊急時訪問看護加算は、月の初回訪問時の訪問看護の所定単位数に加算されます。算定は月1回が基準です。

2024年度介護報酬改定では、看護職員の業務負担軽減への取り組みを評価するため、(I)と(II)の2種類が新設されました。

加算区分

指定訪問看護ステーション

病院または診療所

一体型定期巡回・随時対応型事業所

緊急時訪問看護加算(Ⅰ)

600単位/月

325単位/月

325単位/月

緊急時訪問看護加算(Ⅱ)

574単位/月

315単位/月

315単位/月

算定要件(共通要件、I、II)

共通の算定要件

(I)と(II)に共通して、以下の体制整備と手続きが必須です。

1. 利用者やその家族等からの相談や連絡に24時間対応できる体制を確保していること。
2. 計画的に訪問することが決まっていない緊急時訪問ができる体制を確保していること。
3. 利用者やその家族に対し、加算算定について書面で説明し、同意を得ていること
4. 各都道府県(市町村)に届出を提出し、受理されていること。

緊急時訪問看護加算(Ⅰ)の追加算定要件

緊急時訪問看護加算(Ⅰ)を算定するには、上記の共通要件に加え、以下の全てを満たす必要があります。

1. 利用者またはその家族等からの電話等による看護に関する意見の求めに対し、常時対応できる体制にあること。

2. 緊急時訪問における看護業務の負担軽減に資する十分な業務管理等の体制が整備されていること。

この「業務管理等の体制」として、以下の項目のうち、「ア 夜間対応した翌日の勤務間隔の確保」または「イ 夜間対応に係る勤務の連続回数が2連続(2回)まで」のいずれかを必ず含み、合計2つ以上を満たす必要があります。

ア 夜間対応した翌日の勤務間隔の確保
イ 夜間対応に係る勤務の連続回数が2連続(2回)まで
ウ 夜間対応後の暦日の休日確保
エ 夜間勤務のニーズを踏まえた勤務体制の工夫
オ ICT、AI、IoT等の活用による業務負担軽減
カ 電話等による連絡及び相談を担当する者に対する支援体制の確保
※「カ」の支援体制とは、夜間対応者が他の看護師等に相談できる体制や、緊急訪問中に別の連絡があった際に他の看護師が対応できる体制などが考えられます。

緊急時訪問看護加算(Ⅱ)の追加算定要件

緊急時訪問看護加算(Ⅱ)は、共通要件を満たし、かつ(I)の要件1.(常時対応できる体制)に該当していることが要件となります。

算定時の主な留意点と注意点

1. 重複算定の制限
緊急時訪問看護加算(介護保険/介護予防)は、1人の利用者につき1ヵ所の事業所のみ算定が可能です。また、医療保険の24時間対応体制加算と同月に算定することはできません

2. 緊急訪問実施時の対応
実際に緊急時訪問を行った場合、その訪問時間に応じた単位数を算定し、居宅サービス計画の変更手続きが必要です。

3.早朝・夜間、深夜加算との併算定
・月の1回目の緊急訪問については、早朝・夜間、深夜の時間帯であっても、これらの加算は算定できません
同月の2回目以降の緊急訪問については、早朝・夜間、深夜加算の算定が可能です。

4. 単独での算定不可
利用者が緊急時対応のためだけに訪問看護を希望した場合でも、緊急時訪問看護加算のみを居宅サービス計画に組み込むことは認められません

医療保険:緊急時の訪問看護に関する加算

医療保険における緊急時の対応に関する加算には、主に「24時間対応体制加算」「緊急訪問看護加算」「精神科緊急時訪問看護加算」があります。

24時間対応体制加算

介護保険の緊急時訪問看護加算と目的がほぼ同じであり、体制を評価する加算です。

定義: 利用者またはその家族等から電話等により看護に関する意見を求められた場合に常時対応できる体制を整備し、必要に応じて緊急時訪問看護を行う体制にある場合に、月1回に限り加算されます。

算定額(2024年度改定対応)

◦ 24時間対応体制における看護業務の負担軽減の取り組みを行っている場合:6,800円/月
◦ 上記以外の場合:6,520円/月

留意点
1人の利用者に対し、1つの指定訪問看護ステーションのみ算定できます。介護保険の緊急時訪問看護加算と同月に算定できません。

緊急訪問看護加算

これは、計画的な訪問以外で、医師の指示に基づいて緊急訪問を実際に行った場合に算定する加算です。

定義
利用者またはその家族等の緊急の求めに応じ、主治医の指示により訪問看護を行った場合に、1日につき1回に限り算定されます。

算定額(2024年度改定対応)
適切な緊急訪問を促すため、2024年度の診療報酬改定で算定額が見直されました。

◦ 月14日目まで:2,650円/日
◦ 月15日目以降:2,000円/日

算定要件

◦ 指示を出す主治医は、診療所または在宅療養支援病院の保険医に限られます。
◦ 当該医療機関が24時間往診および指定訪問看護により対応できる体制を確保している必要があります。

 留意点

緊急訪問看護加算は、主治医からの指示に基づく計画外の訪問であることが要件です。算定回数が月14回を超えると報酬額が下がるため注意が必要です。また、緊急訪問後には速やかに主治医に病状を報告し、必要に応じて特別訪問看護指示書の交付を受け、訪問看護計画を見直す必要があります。

精神科緊急時訪問看護加算

精神疾患を持つ利用者様に対して、緊急の求めに応じて計画外の訪問看護を主治医の指示により行った場合に算定される加算です。

算定額(2024年度改定対応)

◦ 月14日目まで:2,650円/日
◦ 月15日目以降:2,000円/日

算定要件
緊急訪問看護加算と同様に、指示を出す主治医は診療所または在宅療養支援病院の保険医に限られ、当該医療機関が24時間対応体制を確保していることが求められます。

注意点
緊急訪問を行った訪問看護ステーションが24時間対応体制加算を届け出ていない場合、または当該利用者に対して過去1月以内に指定訪問看護を実施していない場合は算定できません。

緊急時加算の請求手順と算定漏れを防ぐポイント

緊急時加算を正確に算定し、報酬の取りこぼしを防ぐためには、日々の記録と請求業務の正確性が鍵となります。

請求の主な流れ

1. 緊急時対応の実施と記録
利用者からの緊急連絡に基づき対応を実施。対応内容を詳細に記録します。

2. 訪問看護記録の作成
発生日時、利用者の状態、実施した処置(酸素投与、医師への連絡など)、対応時間、結果、担当者氏名などを正確かつ詳細に記録します。

3. 請求システムへの入力
記録に基づき、利用したサービスと適切な緊急時加算を請求システムに入力します。

4. 請求明細書の作成・確認
請求システムから明細書を作成し、内容に誤りや算定漏れがないか確認します。

5. 保険者への提出
所定の期日までに保険者へ請求書を提出します。

算定漏れを防ぐためのポイント

1. 客観的な記録の徹底
記録が加算請求の根拠となります。曖昧な表現を避け、客観的な事実に基づいて詳細に記述することが重要です。記録に不備があると、加算請求が認められない可能性があります。

2. 適切な加算区分の選択
緊急時加算には複数の種類や区分(IとIIなど)があり、要件や算定可否が複雑です。利用者の状態や実施した対応内容に基づき、適切な加算区分を選択し、記録と照合することが求められます。

3. ICT/システムの活用
訪問看護の算定方法は複雑であり、全てを手動で管理するのは困難です。訪問看護専用の電子カルテシステム(例:iBow、ZEST、すぐろくHome)を導入することで、訪問記録がレセプト情報に自動で反映され、算定漏れの防止や管理業務の効率化につながります。

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まとめ

今回は訪問看護の緊急訪問や24時間対応に関する加算について解説いたしました。改正によって、減額となった部分もありますが、正しく算定を行うことで加算を取得することで、収益拡大につなげることが可能です。今回ご紹介した内容がステーションの収益拡大に貢献できますと幸いです。

ZESTでは、毎日無料オンライン説明会を行っておりますので、ご興味がございましたら是非お申込みください。

お役立ち情報の他に無料セミナーなどを行っております。実際に『ZEST』を導入して業務効率化に成功している事業所の経営者にご登壇いただくセミナーもございますので、是非ご参加ください。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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