
皆さんはどのような方法で訪問スケジュールを組んでいるでしょうか。現在、訪問スケジュールの組み方には、ホワイトボードを用いる、表計算ソフトを用いる、訪問スケジュール作成用専門ツールを用いる、等があり、迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。実は、訪問スケジュールの組み方は、売り上げ向上に加えてスタッフの離職率低下にも影響する重要な業務です。
今回は訪問看護には欠かせない訪問スケジュールの効率的な組み方と、組む際の注意点についてご紹介します。

訪問スケジュールを組むにあたり、他事業所の事例を参照すると組みやすいのではないでしょうか。以下では、一般的な訪問看護事務所のスタッフ(看護師)の訪問スケジュールをご紹介します。

9:00 | 出勤および朝のミーティング |
9:30-12:00 | 午前の訪問(1件から3件程度) |
12:00-13:00 | 昼食・休憩 |
13:00-16:30 | 午後の訪問(2件~4件程度) |
16:30-17:30 | 記録作業および申し送り |
17:30 | 退勤 |
時短勤務は、育児または介護のために1日の所定労働時間を5時間45~6時間に短縮できる制度で、週5日勤務で6時間働く場合と週4日勤務で8時間働く働き方が選択できます。「育児・介護休業法」により、すべての事業主に短時間勤務制度導入が義務付けられています。時短勤務の場合、休憩時間が異なるため注意が必要です。
【休憩時間】
・6時間未満・・・・・・・休憩なし
・6時間以上8時間未満・・ 45分以上
・8時間以上・・・・・・・1時間以上
6時間未満の場合、休憩を取らなくてもよいですが、残業で1分でも過ぎてしまうと違法になるため、休憩はとっていただく方が無難でしょう。
6時間勤務の際のスケジュールをご紹介します。
9:00 | 出勤および朝のミーティング |
9:30-12:00 | 午前の訪問(1件から3件程度) |
12:00-12:45 | 昼食・休憩 |
12:45-15:00 | 午後の訪問(1件~3件程度) |
15:00-15:45 | 記録作業および申し送り |
15:45 | 退勤 |
オンコールとは、24時間体制で利用者さんやその家族からの緊急の相談に対応し、必要なケアやアドバイスをするサービスです。オンコール時の働き方はステーションによって様々ですが、(1)専用の携帯電話をもって自宅待機、(2)ステーション内の当直室で待機、の2パターンが一般的です。緊急の医療アドバイスやケアが必要な場合、利用者さんの状態に応じて、病状の安定化や医療機関への移送を検討することもあります。余談ですが、オンコールの電話を通して、実際に緊急訪問が必要な場合は少なく、大抵は電話による相談対応のみであることが多いそうです。
日々の業務量が膨大な訪問看護事業では、訪問スケジュール作成をする時間を十分に確保できず、訪問スケジュールが前日の夜まで確定しない...という事業所も多いそうです。以下では、一般的な訪問スケジュールの組み方、及び組む際の注意点についてご紹介します。

変更依頼が発生する可能性がありますが、まず月単位または週単位で大方の訪問スケジュールを作成します。
その理由として、
(1)訪問スケジュールを早い段階で組むことで、訪問件数の多い日・少ない日をある程度予測することができる。そして予測した訪問件数に合わせてスタッフの数を調整できるため、スタッフが足りない・余る状況を防ぐことができる
(2)新規の利用者さんを受け入れる際に空いている訪問スケジュールをすぐに確認できる
という2点があります。
1か月先までの訪問スケジュールを組んだ後は、正しく訪問・ケアをするために1日ごとの詳細な訪問スケジュールを組みます。その際、(1) 利用者さんの都合を最優先、(2)訪問内容に合わせて適切なスタッフを配置、(3)スタッフの労働時間を考慮、という3点に気を付けましょう。訪問看護事務所の信頼度を高めるために、訪問スケジュールは漏れなく、スタッフの負担を考慮して組むことが必要不可欠です。
訪問看護の性質上、どれだけ詳細に1日の訪問スケジュールを組んでも、前日や当日の予定変更は頻発します。例えば、利用者さんの容体が急変した、スタッフが急遽出社できなくなった、医師により治療計画の変更があった、天災や祝日等で交通状況が普段と異なる、等の理由が考えられます。管理者はこれらの変更に対応できるように、事務所内でルールを策定する他、迅速に情報を共有できる体制の構築が必要です。
訪問スケジュールは、事務所の売上やスタッフの働きやすさに大きく影響します。そこで、訪問スケジュールを組む際のコツをご紹介します。

移動に時間がかかると、その分1日の訪問可能件数が減り、事務所全体の訪問件数が減少します。そこで、移動効率を向上させる方法を4つご紹介します。
1. Google マップやナビゲーションアプリを活用
ルートを組む際には、Google マップや他のナビゲーションアプリを活用しましょう。リアルタイムの交通情報や最短時間で目的地に到達できる経路を知ることができます。
2. 各訪問の条件を確認
訪問の条件を確認しましょう。緊急のケアが必要な利用者さんや、時間指定のある利用者さんの訪問がある場合、それらを優先的に設定し、他の訪問と組み合わせて効率的なルートを考えます。
3. 複数の訪問をまとめて
同じ地域に複数の訪問がある場合、これらの訪問をまとめて行うことで移動時間を節約できます。
4. 交通状況を考慮
交通渋滞しやすい時間帯を考慮しましょう。通勤ラッシュ時や特定の道路の混雑を避け、通行しやすい時間帯を選択することが大切です。
長く利用者さんに訪問を依頼してもらうために、利用者さんとスタッフの信頼関係は重要です。そして信頼関係を築くためには、利用者さんとスタッフの相性を考慮しながら訪問スケジュールを組む必要があります。利用者さんとスタッフ双方が、気持ち良くケアの時間を楽しめるように工夫しましょう。
訪問スケジュールを組む際、スタッフの希望や意見を事前に聞いておくことは重要です。仮にスタッフの希望を反映せず訪問スケジュールを作成した場合、次のようなアクシデントが発生してしまう可能性があります。
例1: スタッフAさんが急遽休暇を希望し、訪問スケジュールを調整しなければならない
例2:訪問スケジュールの再調整が頻発した結果、利用者さんの不満が溜まり、訪問依頼が無くなってしまった
このように、訪問スケジュールが確定した後にスタッフの希望を受け入れる体制を構築していると、再調整の手間が増えるのに加え、利用者さんとの信頼関係に悪影響を及ぼす可能性があります。可能な限り早めに訪問スケジュールを組み、スタッフの希望を実現しましょう。
特定のスタッフだけ訪問件数を増やしたり、重症度の高い利用者ばかりを担当させたりすることは避けるべきです。次の問題が発生する可能性があることを再度確認しましょう。
・体力、精神的負担
特定のスタッフに多くの訪問件数や高度なケアを担当させると、そのスタッフは過度に負担を受け、体力的、精神的に悪影響を及ぼします。看護師は高度なケアを提供する際にストレスや疲労を感じることが多いため、スタッフの状態には特に注意が必要です。最悪の場合、スタッフを退職に追い込んでしまう場合があります。
・ケア品質の均等性を損なう
特定のスタッフにだけ多くの訪問を割り当てると、ケアの質を全ての利用者さんに対して均等にすることができません。
訪問看護では、利用者さんとスタッフの都合により急な変更が頻発しやすいです。その中でサービスの質を担保するためのコツを2つご紹介します。
1.担当エリアをチームでカバーする体制を作る
訪問看護ステーションのスタッフを複数のチームに分け、チームで特定の地域を担当する制度を作ります。そうすると、あるスタッフが急な休暇を取ったとしても、同じチームのスタッフがそのエリアをカバーでき、滞りなく利用者さんにサービスを提供できます。
2. 事前に休んだスタッフがいた場合の代理スタッフを決めておく
訪問スケジュールを組む際、各スタッフに代理のスタッフを指名しておき、休暇や急な欠勤時に代役をすぐに手配できるようにすることで、急な変更に対応できます。
訪問スケジュールを組む際は非常に複雑で多くの要素を考慮しなければなりません。利用者さんのニーズ、スタッフの経験・資格、地理的な距離、交通状況、指定の訪問時間など、多くの要素が関与します。より簡単に訪問スケジュールを組むことができるように、ICT(情報通信技術)を用いたシステムが多数世の中に存在します。これらには、自動で最適経路を作成、スタッフの経験や資格を考慮、訪問前のアラーム、等の機能が付いており、短時間で効率の良い訪問スケジュールを組むことが可能です。訪問スケジュール作成に苦戦している場合は検討をお勧めします。
安定した事務所運営には、売り上げ向上とスタッフの離職防止は不可欠です。適切な訪問スケジュールを組むことがこれらに直結する理由と、適切な訪問スケジュールを組む方法についてご紹介します。

訪問看護事業において、適切な訪問スケジュール管理が売り上げ向上に直結する理由をご紹介します。
・訪問件数の増加
訪問看護事業では、訪問件数に応じて収益を得ます。つまり、訪問スケジュールには主要な収益源である訪問件数を確保する役割があります。訪問スケジュールを効果的に管理し、多くの訪問を行うことが、事務所の収益を増加させる鍵になります。
・利用者さんの継続利用
利用者さんは、訪問スケジュール通りに訪問が行われ、予定通りのサービスを受けることを期待しています。ミスの発生しにくい訪問スケジュール管理により、利用者さんとの信頼を維持し、継続的なサービス提供ができます。この信頼が、利用者さんの継続的な利用や紹介に繋がり、売り上げ向上に貢献します。
・訪問単価の向上
訪問スケジュール管理は、適切なスタッフを適切な場所に配置することも含みます。高度な医療ケアが必要な利用者さんに経験豊富なスタッフを派遣するなど、スキルや専門性に応じた適切なスタッフ配置は、訪問単価の向上に繋がります。
以上の通り、効果的な訪問スケジュール管理により、効率的なリソース活用、高品質なケア提供、信頼性の向上を図ることができます。その結果、売り上げの向上につながります。
スタッフが働きやすい環境を整える上でも、訪問スケジュールは重要です。そもそも、訪問看護は多くの場合、業務量が非常に多い環境で行われています。スタッフはさまざまな利用者さんの訪問や高度な医療ケアを提供しなければならないため、日々の業務が繁忙となり、ストレスや負担が蓄積しやすい環境下にあります。そのため、効率的な訪問スケジュールにより少しでも残業を減らしたり、移動の手間を無くしたりすることが、スタッフの離職防止にも繋がるのではないでしょうか。
ICTを用いたシステムを活用して適切な訪問スケジュールを短時間で組むことには次のメリットがあり、他事務所との差別化を図ることができます。
1.管理者が空き時間を有効活用
自動的にスタッフの訪問スケジュールを調整できるため、管理者は訪問スケジュール作成に費やす時間を大幅にカットし、その時間を他の業務に充てることができます。
2. 社内研修やコミュニケーション時間の増加
訪問の効率が向上するため、スタッフは余った時間を研修や組織内のコミュニケーションに割くことができます。
3. ステーション内のサービス向上や安定した運営
訪問の抜け漏れやスタッフの不適切な配置等を防ぐことで、サービス提供の信頼性を高めることができます。

ここまで、適切な訪問スケジュールの重要性とその組み方についてご紹介しました。しかし、考慮しなければならないことは多いですよね。そんなときは訪問スケジュール作成に特化した専用のツール活用をお勧めします。それが訪問スケジュール自動作成ツール『ZEST』です。『ZEST』をご活用頂くことでどのような利点があるのかご紹介します。

『ZEST』では、訪問スケジュールの作成や移動などを効率化することにより1か月あたり平均81時間削減できるのに加えて、訪問スケジュールを漏れなく組むことができるようにサポートします。
・レセプトシステムから情報を取得し、利用者さんの状態や住所、スタッフの資格や相性、シフト、提供票や指示書などを考慮した上で訪問スケジュールを自動作成
・ホワイトボードのマグネットを移動させるように簡単に手動調整も可能
・スタッフの訪問時間の重複や資格のミスがあった場合、その都度教えてくれる
『ZEST』では、適切な訪問スケジュール作成で削った無駄な時間を、新規顧客の獲得に充てることができます。見える化された1か月分訪問スケジュールを、いつでもどこでも確認することができるため、ケアマネジャーやソーシャルワーカーから新規依頼の電話が来た際に空き枠をすぐに確認し、即レスが可能になります。
さらに、『ZEST』で作成した訪問スケジュールをもとに、スケジュールの空き枠を共有できる『ZEST MEET』を活用することで、ケアマネジャーやソーシャルワーカーにURL一つで空き枠の共有が可能になります。新規利用者さんの受け入れ可否の目途を立てたうえで連絡が可能になることに加え、サービス担当者会議などの調整業務もスムーズになります。こういったスムーズなやりとりが密なコミュニケーションや信頼構築に繋がります。
さらに、『ZEST』で作成した訪問スケジュールデータをもとに経営指標を見える化する『ZEST BOARD』では、訪問件数や移動時間などに加え、曜日別の職員稼働率や想定受入可能件数をボタン一つで出力します。また、移動が多い場合や入浴介助が多いなどの体力的な負荷や、ターミナルケアの訪問が多い場合などの精神的な負荷も数値としてみることが可能になります。それらのデータをもとに効果的な打ち手を打つことが可能になるのに加え、スタッフを定量的な指標によって公平に評価できるようになります。
今回は訪問看護における訪問スケジュールの組み方について解説をしました。訪問スケジュール作成が簡単にできるシステムが多数リリースされており、規模の大小にかかわらず上手く活用されている事業所が増えているそうです。
また弊社では、訪問スケジュール作成ツール『ZEST』を中心に3つのプロダクトで経営をお支えします。毎日無料オンライン説明会を行っておりますので、ご興味がございましたら是非お申込みください。
お役立ち情報の他に無料の経営セミナーなどを行っております。実際に経営に成功しているステーションの経営者にご登壇いただくセミナーもございますので、是非ご参加ください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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