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看護師の人手不足への対応策 ~原因や課題、現場へ影響までを徹底解説~

看護師の人手不足への対応策 ~原因や課題、現場へ影響までを徹底解説~

公開日時:2024.6.18

更新日時:2026.2.27

2040年には、高齢者人口がピークを迎え、少子化による労働人口不足が同時に起こることにより、在宅医療・介護業界の需給ギャップがさらに広がると見込まれています。そういった課題を抱える訪問看護・介護業界において、働き方改革による効率化は急務であるといえます。しかし、訪問看護・介護業界では、経営者・管理者さんも自ら訪問に出ていることも多く、その他の様々な業務も多い中で働き方改革の実現までなかなか着手できないという方も多いのではないでしょうか。

今回は、訪問看護・介護業界の働き方改革はどのようなものなのか、働き方改革を実施しないことで起こりうるリスクを踏まえてご紹介します。 

訪問看護・介護業界の人手不足の実態

訪問看護・介護業界の人手不足は肌で感じているかと思います。実際に数値で確認すると、どの程度不足しているのか、さらに理解が深まるかと思います。現状の数値とともに実態をご紹介します。

離職率・有効求人倍率の実態

先ほども述べたように、今後、訪問看護・介護業界の人材不足はさらに加速し、2040年問題として叫ばれているように大きな社会問題となっています。

それを表わす数字として、有効求人倍率があります。日本全国の一般企業の有効求人倍率が1.29倍であることに比べ、なんと訪問看護ステーションの求人倍率は3.32倍と非常に高い傾向になっていることが分かります。さらに、訪問介護ステーションにおいては15.53倍と過去最高の数値となっており、訪問看護よりも約5倍も高い数値になっています。この数字からも人材不足が深刻化していることがお分かりいただけるかと思います。

さらに、有効求人倍率が高い=採用が難しいのみではなく、実は離職率も高いということが分かっています。看護師を対象としたデータでは、病院看護師の離職率が14.1%なのに対し、訪問看護師の離職率は17.2%と訪問看護師の離職率が高いことが分かっています。

採用自体が難しい中で、せっかく採用できた方がすぐに離職してしまうことがないように、より長く安心して働ける環境を作ることが重要となります。

2025年には最大27万人不足

さらに国民の約5人に1人が後期高齢者となると見込まれる2025年までに、看護師は188〜202万人必要と想定されていますが、実態は175〜182万人と想定されており、最大で27万人もの看護師が不足すると言われています。そのため、各医療機関では、国や地域と連携を図り、看護師を確保するための取り組みを早急に実施していく必要があります。

看護師数は増加傾向

厚生労働省の調査結果によると、看護師の人口は平成24年は1,015,744人に対し、令和4年は1,311,687人と10年間で約30万人もの看護師が増加しています。さらに常勤換算数では、1,199,445.8人とさらに少なくなってしまい、必要とされている188万人には届いていない状況です。

これらのことから看護師不足が叫ばれている日本の現状は、「看護師の総数は増加傾向ではあるものの、増加し続ける需要には追いついていないため、実際の現場では看護師不足となっている」ということが言えます。

出典:「令和4年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況」(厚生労働省)

人手不足の要因

看護師が不足しているのは、様々な要因が相まっています。考えられる要因を8つご紹介いたします。

高齢者の増加で需要が高まる

2040年問題など、少子高齢化の加速や慢性疾患患者の増加による看護需要が高まっています。しかし少子化により若い世代は減っていることにより、看護師になる人口は増えても割合が追いついておらず、需要と供給のバランスが崩れてしまっていることが大きな要因です。

専門スキルを持った人材の不足

高齢化が進み、国としても在宅医療を推進しているため、在宅医療の需要が高まっています。基本的には一人で訪問を行い、様々な疾患を持っている利用者さんと関わるため、高いスキルや知識が必要です。実際に訪問看護に携わりたいと思っている看護師もまずは病棟勤務で知識をつけてから、在宅医療に転身することが多いため、在宅医療の人材は特に増えにくい状態に陥っています。

過重労働

看護師の人手不足により、一人当たりの業務負担は増加してしまっている状態です。さらに休憩時間を十分にとれていない現状や前残業などの時間外労働の常態化、休日出勤などが問題視されている通り、このような状態は、精神的にも身体的にも負担が大きく、離職に繫がってしまいます。

プライベートの時間を確保しにくい勤務形態

病棟や訪問看護では、夜勤やオンコール対応、早番、遅番など不規則な交代勤務が通常になっています。そんな中で休日出勤などが発生するとプライベートの時間がさらに確保しづらい状況になってしまいます。育児や介護をしている方はなおさらワークライフバランスが確保できなくなってしまうため、非常勤になったり、離職を選択する場合もあります。離職防止のためにも、働きやすい柔軟な勤務体系の構築が必要になります。

教育・評価体制の未整備

新たな治療法や薬などが開発されていく中で、看護師の教育や勉強の機会は必要不可欠です。そして、看護師本人たちも常に学ぶ意欲や正しく評価されたいという気持ちがあります。しかし、教育体制や評価体制が整っていないと看護師のモチベーションの低下に繋がってしまいます。そもそも、人手不足ではゆっくりレクチャーをしたり、訪問看護では、同行訪問をしたりという時間も確保しづらく、悪循環となってしまいます。

不透明なキャリアパス

中堅看護師など、経験を積んだ看護師からよく聞かれるのが「キャリアパスが不透明で将来のビジョンが描けない」という声です。管理職や専門看護師、認定看護師などキャリアの選択肢はあるものの、「日々同じ業務の繰り返しで将来が見えない」「自分がどのくらい成長できているのか分からない」という状況にも陥りやすいです。そのような、状況を打破するためにも、昇進やキャリアパスに関するモデルケースを示したり、客観的な評価制度を整えて自身の成長が実感しやすい環境をつくることが重要です。

待遇面の不満

看護師は決して給与水準が高いとは言えません。命に関わる責任の重い業務を行っているにも関わらず待遇面が満足では無かったり、昇給が少ないことが離職に繫がってしまいます。また、夜勤の有無や正規雇用と非正規雇用での給与の格差も問題視されています。

連鎖退職

同僚が退職することによって、看護師一人にかかる負担が大きくなったり、職場の人間関係が変化することが「連鎖退職」のきっかけになります。残された看護師は、負担の増加や人間関係の変化でモチベーションが下がり、これ以上続けるの難しいと考え、離職を選択します。これは人員不足に陥っている職場で起こりがちな状態です。

看護師不足による影響は?

ここまで看護師が不足してしまう原因をご紹介しましたが、不足しているとどのような影響があるのでしょうか?看護師の人手不足による影響をご紹介します。

現場の負担がさらに増える

医療現場の人手不足は、看護師一人ひとりの負担をさらに増加させます。看護師一人が担当する、患者さん・利用者さんの増加や責任の重さ、業務量の増加により、心身のストレスをもたらします。その結果、更なる離職を増やしてしまうリスクがあります。

医療ミスのリスクが高まる

看護師の業務量の増加や長時間勤務などの疲労やストレスで、判断力や集中力が低下し、医療ミスの発生のリスクを高めてしまいます。命に関わるような業務も多い看護師の医療ミスは、重大な医療事故に繋がる場合もあります。看護の質を下げるだけではなく、病院や事業所の信用や経営にも関わるので、無理なく働くことのできる環境が重要になります。

看護師不足解消のための対策

ここまで解説した通り、看護師の人手不足は、医療機関にとって大きな課題となっています。この問題を解決するためには、労働環境の改善や管理体制の見直し、ICTツールの導入、そして政府の支援を活用した包括的なアプローチが不可欠です。

労働環境の見直し

看護師の離職や採用の難しさの一因に、過酷な労働環境があります。長時間労働や夜勤が続くことで、心身の負担が増し、結果として多くの看護師が職場を離れてしまうケースが少なくありません。このため、まずは労働環境を改善することが急務です。具体的には、シフト制の柔軟化や休暇の取りやすさを向上させることが必要です。また、業務量の適正な管理や、看護師のメンタルヘルスをサポートする制度を取り入れることも効果的です。労働環境が改善されることで、看護師が働き続けやすい職場を作り、離職率の低下につなげることができます。

適切なマネジメント

適切な教育や評価を行うためには、職場のマネジメント体制を整えることも必要です。適切なリーダーシップのもとで、職場の透明性を高め、スタッフ間のコミュニケーションが円滑になるような環境を作ることが重要です。看護師の意見を尊重し、業務の改善や働きやすい環境づくりに積極的に取り組むことで、職員全体の士気を高めることができます。また、看護師のキャリアアップを支援するための教育プログラムや資格取得の支援も、マネジメントの一環として導入することで、看護師が長期的に成長し続けられる環境を提供でき、看護師自身の満足度向上にもつながります。

ICTツールの活用

看護師の業務効率を高めるためには、ICTツールの導入が不可欠です。これは国からも導入を進められています。特に、電子カルテやコミュニケーションツール、スケジュール管理ツールなどを活用することで、看護師の日常業務が効率化され、事務作業に費やす時間を削減できます。また、シフト管理や患者データの共有などもデジタル化することで、医療ミスの防止や迅速な対応が可能となります。ICTツールは、単なる業務効率化にとどまらず、看護師の負担軽減にも寄与する重要な手段です。

求人サイトの活用

看護師の人材不足を解消するためには、適切な人材を採用することが不可欠です。求人サイトを活用することで、看護師に特化した求人情報を広く提供し、必要なスキルを持つ看護師とのマッチングを促進できます。また、地域や専門分野に応じた求人情報を発信することで、幅広い候補者にリーチしやすくなります。求人サイトは、応募プロセスを効率化し、迅速な採用活動を可能にする点でも有効です。

政府の支援を活用

看護師不足の問題解決には、政府の支援策も非常に重要です。以下のような支援策を活用することで、看護師の復職や定着を促進し、育成を支援することが可能です。

復職支援

育児や介護のために一度離職した看護師が復職しやすいよう、看護師の就業促進事業などを行う「中央ナースセンター」を各都道府県に設置していたり、看護師資格保有者の届け出制度「とどけるん」など、政府は研修や復職プログラムを提供しています。これにより、経験豊富な看護師が再び現場で働きやすい仕組みを作っています。

離職防止、定着促進

医療従事者の離職防止と定着を促進するため、看護師を含むスタッフの勤務環境の改善が進められています。その一環として、医療機関が主体的に取り組む「勤務環境改善マネジメントシステム」に関するガイドラインが国によって制定されました。

さらに、勤務環境の改善に積極的に取り組む医療機関をサポートするため、都道府県ごとに「医療勤務環境改善支援センター」が設置されています。このセンターでは、社会保険労務士などの医療労務管理アドバイザーや、医業経営コンサルタントなどの医業経営アドバイザーが、専門的かつ総合的な支援を提供しています。

養成支援

養成支援は、看護師の資格を持つ人の数を増やすために行われている取り組みです。看護学部以外の大学卒業者や短大卒業者、さらには社会人経験者に対して、看護師養成学校や養成所に通って看護師資格を取得できる道を開いています。

加えて、教育訓練給付金制度も拡充されており、一定の条件を満たすことで、受講費用の一部が支給される支援制度も整備されています。

財政支援

財政支援では、消費税の増収分を活用し、「地域医療介護総合確保基金」が各都道府県に設置されています。これにより、減少が進む生産年齢人口に対応するため、病床機能の分化や連携、在宅医療・介護の推進、医療・介護従事者の確保や勤務環境の改善といった課題への対策が急がれています。

この基金を医療機関や事業所が活用することで、看護師にとって働きやすく、キャリアアップがしやすい環境を整えることが期待されています。

働き方改革とは

厚生労働省は働き方改革について、基本的な考え方を以下のように提唱しています。

【働き方改革の基本的な考え方】

「働き方改革」は、働く人々が個々の事情に応じた多様で柔軟な働き方を、自分で「選択」できるようにするための改革です。

上記の厚生労働省の定義からもわかる通り、多様性が叫ばれる昨今、様々なバックグラウンドを持つ方々が自身の能力を最大限発揮できる環境を整えてあげることが「働き方改革」です。
つまり、残業時間を減らした、直行直帰体制をとれるようにした、といった世の中的に必要とされている変化を起こすことが目的ではなく、自ステーションのスタッフにとってどうすれば今まで以上に働きやすい環境になるのか?を考えることから始めるのが「働き方改革」と言えます。

訪問看護・介護業界特化の働き方改革

それでは、どのような職場が離職率の低い、魅力的な職場なのでしょうか?実は、訪問看護・介護業界に特化した働き方改革に関するノウハウが詰まった資料がございます。少しでも気になった方は、こちらの資料をダウンロードいただき、ご覧ください。
訪問看護・介護の「働き方改革」~時間の創出と有効活用で、ステーション運営が変わる~

訪問看護・介護ステーションの働き方改革を『ZEST』で実現!

働き方改革の重要性を解説してきましたが、実際に実行したくてもどうしたらよいか分からない、という方も多いのではないでしょうか?

訪問スケジュールから収益最大化を実現する『ZEST』では、訪問スケジュールを軸にステーションの働き方改革に貢献します。『ZEST』がどのような点で貢献できるのか詳しく、解説いたします。

「ZEST SCHEDULE」で時間を創出

「ZEST SCHEDULE」とは、AIがスケジュール作成者に代わって、利用者さんの希望時間や利用者さんと職員のマッチング項目、職員の勤務シフトなどの条件に加え、担当者の固定やチーム制、ローテーション、複数名による同行訪問、施設やご夫婦への訪問など業界ならではの条件まで考慮し、人が考え抜いたかのような最適解をご提案するスケジュール自動作成システムです。最短1秒(※)でスケジュール作成ができるため、スケジュールを作成する管理者などの負担を軽減することで、面談やカンファレンスの時間、職場環境を改善するための時間など、本来やるべき業務ができるようになります。

さらには、Googleマップと連携しているため、効率的な移動ルートを自動で計算し、効率的な訪問ルートで1日の訪問可能件数を増やし、スタッフの移動による負担を軽減します。

※データ量、ネット環境、条件の複雑さによって時間は変動します。

『ZEST HUB』で生産性の高い働き方を実現

スマートフォンから、自分の1日の予定を確認できる『ZEST HUB』では、訪問予定に加え、訪問以外の予定、移動時間と空き時間も確認ができます。サービス担当者会議などの訪問以外の予定や空き時間を一目で確認できるので、「この空き時間でこの作業をしよう」と先を見据えたスケジュール管理が可能になり、空き時間を有効活用する生産性の高い働き方が可能になります。

さらに『ZEST HUB』上で利用者さん情報、申し送りのメモが確認でき、カルテやレセプト、チャットツールなどにも簡単に遷移できるため、時間がない中でもスムーズに記録・参照ができ、業務を効率的に進めることができます。
空いている時間を管理し、効率的に業務を進められることで生産性の向上や記録による残業を減らすことも可能です。

必要な数値を見える化し、正しい評価を

訪問スケジュールのデータから経営指標を見える化する『ZEST BOARD』では、訪問件数・時間はもちろんのこと、移動時間や新規利用者数など経営に必要な情報をすぐに集計・グラフ化ができます。

また、スタッフ別の訪問件数・時間、移動時間やアイドリングタイム、弊社独自のアルゴリズムで算出するスタッフの負荷指数も算出できるため、数値をもとに正しい評価が可能になり、スタッフの働く満足度や環境整備に繫がり、スタッフの採用・定着に繫がります。

『空き枠管理』で経営改善を実現

ZEST SCHEDULEでスケジュール管理を行うことで「空き枠管理」が可能になります。空き枠管理とは、事業所の1か月の稼働率・空き状況を自動で表示できる機能です。空き枠管理機能をご活用いただくことで以下のような効果があります。

①事業所全体の現状の過密度を可視化し、受入可否の判断をスムーズに
②新規利用者の住所設定で近くの利用者を強調。遠方受け入れも判断しやすく
③豊富な条件設定により効率よく空きを埋めることが可能

これらの機能を活用いただくことで「事業所全体で稼働率向上」「スタッフの採用・定着」「地域連携による引き合い拡大」のサイクルが持続的に回り続けることで、事業所の経営は成長し続け、運営は健生性を保つことが可能だと考えております。

まとめ

訪問看護・介護ステーションの働き方改革を行い、離職率が下がるとともに、働きやすいステーションはスタッフが集まりやすくなります。
記事内でご紹介した、働き方改革に関する資料では、訪問看護・介護業界に特化した「働き方改革」について、どのような対策が必要なのかに焦点を当てて、ご紹介しています。
無料ダウンロードが可能ですので、是非ご覧ください!

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毎日無料オンライン説明会を行っておりますので、ご興味がございましたら是非お申込みください。

お役立ち情報の他に無料セミナーなどを行っております。実際に『ZEST』を導入して業務効率化に成功している事業所の経営者にご登壇いただくセミナーもございますので、是非ご参加ください。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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