
訪問看護における理学療法士の役割が変化する中、2024年度の介護報酬改定で新たな減算ルールが導入されました。特に、訪問回数の減少など、現場の働き方に大きな影響を与えています。今回の改定が、事業所にどのような影響を与えるのか、わかりやすく解説します。


訪問リハビリは、医師の指示やケアマネジャーが作成するケアプランで必要とされた場合に、介護保険または医療保険を利用して介入します。
リハビリテーションには、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士がおり、利用者さんの状態に合わせて介入を行います。
利用者さんが自宅という慣れた環境で、身体機能の回復だけでなく、心の状態や生活環境なども考慮し、個別的な計画に基づいたリハビリテーションを提供することで、自分らしく、そして安心して暮らせるよう支援するサービスです。

2024年度介護報酬改定において、理学療法士等による訪問リハビリテーションの基本報酬および12か月を超えた場合の減算が、サービス提供状況や体制に基づく加算の状況に応じて見直されました。これにより、訪問リハビリテーションの提供体制の強化が求められ、質の高いサービスの提供が期待されます。
厚生労働省では今回の改訂の背景・論点として以下の内容をあげています。
令和3年度の介護報酬改定では、基本サービス費の見直しを行うとともに、理学療法士等が行う訪問看護が12月を超える場合と、1日に2回を超えて実施する場合の評価について見直しを実施。 |
理学療法士等による訪問看護の単位数は増加傾向で、令和3年度の改定後、特に要支援者に対する訪問回数が減少する傾向が見られました。

訪問看護事業所については、必要とされるサービスを提供する観点からサービス提供体制や実績等に応じて様々な加算等による評価が行われている |
看護業務の一環としてのリハビリテーションの提供実態を踏まえ、訪問看護に求められる役割に基 づくサービスが提供されるようにする観点から、どのような対応が考えられるか |
■訪問看護利用者のうち、訪問看護においてリハビリテーションを受けている利用者の介護度別割合

・訪問看護においてリハビリテーションを受けている利用者さんの介護度は「要介護2」が22.2%で最も多く、次いで「要介護5」が16.2%を占めています。

・ 訪問看護においてリハビリテーションを受けている利用者さんの障害高齢者の日常生活自立度は「A2(外出の頻度が少なく、日中も寝たり起きたりの生活をしている)」が最多で19.7%、次いで「A1(介助により外出し、日中はほとんどベッドから離れて生活する)」が18.9%であり、リハビリテーションを受ける利用者さんの自立度が二極化していることが分かります。
2024年度の介護報酬改定における訪問看護ステーションに対する減算措置は、訪問看護ステーションの機能分化を促し、医療ニーズの高い利用者への適切なサービス提供を確保するために行われました。一部の訪問看護ステーションで、軽度な利用者に対するリハビリテーションサービスが中心となり、平日の日中のみの運営を行う事業所が散見されました。そのため、今回の改定では、訪問看護ステーションが24時間365日体制で医療ニーズの高い利用者に対してサービスを提供し、評価されるように報酬体系の見直しが行われました。
2024年度の報酬改定では、以下の2つのいずれかに該当する訪問看護ステーションは、理学療法士等が訪問した場合、1回につき8単位が減算されることとなりました。
・前年度の理学療法士等の訪問回数が看護職員による訪問回数を超えている
・緊急時訪問看護加算、特別管理加算、看護体制強化加算をいずれも算定していない
また、介護予防訪問看護では、12か月を超えて実施する場合、介護予防看護費の減算を算定している場合は1回に月15単位をさらに減算、算定していない場合は1回につき5単位の減算を行います。
理学療法士、作業療法士または言語聴覚士による訪問 | ②緊急時訪問看護加算、特別管理加算、看護体制強化加算 | ||
算定している | 算定していない | ||
①訪問回数 | 看護職員≧リハ職員 | ー | 8単位減算(新設) |
看護職員<リハ職員 | 8単位減算(新設) | 8単位減算(新設) | |
理学療法士、作業療法士または言語聴覚士による訪問 | ②緊急時訪問看護加算、特別管理加算、看護体制強化加算 | ||
算定している | 算定していない | ||
①訪問回数 | 看護職員≧リハ職員 | 12月を超えて行う場合は5単位減算(現行のまま) | 8単位減算(新設)※ |
看護職員<リハ職員 | 8単位減算(新設)※ | 8単位減算(新設)※ | |
※1月を超えて訪問を行う場合はさらに15単位減算(新設)
出典:厚生労働省 訪問看護(改定の方向性)
訪問回数の数え方
訪問リハビリテーションの算定方法については、2024年度の介護報酬改定により、重要な変更点がありました。
従来は、訪問リハビリテーションの1回あたりの時間が20分と定められており、40分の訪問であれば2回分の算定となっていました。しかし、最新の解釈では、理学療法士などが連続して2回訪問した場合、1回として数えることとなりました。
この変更により、40分の訪問や、時間を分けて1日に2回訪問する場合でも、訪問回数は1回と算定されることになります。
介護保険の単位数
介護保険での、訪問リハビリは1回最低20分の訪問で、一人の利用者さんに対し週6回の訪問が可能です。1日に3回以上の訪問を行った場合には、それぞれの訪問の単位数より10%減算されます。また、利用者さんが要支援の場合は、それぞれの訪問について50%減算されます。

Q. |
|---|
A. |
Q. |
|---|
A. |
Q. |
|---|
A. |
出典:厚生労働省 「令和6年度介護報酬改定に関するQ&A(Vol.1)」
訪問看護における理学療法士等の訪問の減算が行われましたが、2024年度の報酬改定で見直しや新たに新設された加算があります。ここでは、訪問リハビリで算定できる加算をご紹介します。
単位数
・リハビリテーションマネジメント加算(イ):180単位/月
・リハビリテーションマネジメント加算(ロ):213単位/月
・(新設)リハビリテーション事業所の医師が利用者さん又はその家族に対して説明し、利用者の同意を得た場合:(上記に加えて)270単位/月
算定要件
訪問リハビリテーションのリハビリテーションマネジメント加算(イ)
事業所の医師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、その他の職種が共同し、継続的にリハビリテーションの質を管理している。
事業所の医師が、理学療法士、作業療法士、または言語聴覚士に対し、利用者のリハビリテーションの目的に加え、「リハビリテーション開始前や実施中の留意事項」、「やむを得ずリハビリテーションを中止する際の基準」、「リハビリテーションにおける利用者に対する負荷」等のうち、いずれか1つ以上の指示を行うこと。
医師、または指示を受けた理学療法士、作業療法士、もしくは言語聴覚士が、指示の内容が上記の基準に適合することが明確にわかるように記録すること。
リハビリテーション会議を開催し、リハビリテーションに関する専門的な見地から利用者の状況等に関する情報を構成員と共有し、会議の内容を記録すること。
リハビリテーション計画について、計画の作成に関与した理学療法士、作業療法士、または言語聴覚士が、利用者またはその家族に説明し、同意を得るとともに、説明した内容等を医師へ報告すること。
3月に1回以上、リハビリテーション会議を開催し、利用者の状態の変化に応じてリハビリテーション計画を見直していること。
事業所の理学療法士、作業療法士、または言語聴覚士が、介護支援専門員に対し、リハビリテーションの専門的な見地から、利用者の有する能力、自立のために必要な支援方法、日常生活上の留意点に関する情報提供を行うこと。
以下のいずれかを満たすこと。
事業所の理学療法士、作業療法士、または言語聴覚士が、居宅サービス計画に位置付けた居宅サービス事業所の従業者と利用者の居宅を訪問し、従業者に対し、リハビリテーションに関する専門的な見地から介護の工夫に関する指導と日常生活上の留意点に関する助言を行うこと。
事業所の理学療法士、作業療法士、または言語聴覚士が、利用者の居宅を訪問し、利用者の家族に対し、リハビリテーションに関する専門的な見地から介護の工夫に関する指導と日常生活上の留意点に関する助言を行うこと。
上記の要件を満たしていることを確認し、記録すること。
訪問リハビリテーションのリハビリテーションマネジメント加算(ロ)
リハビリテーションマネジメント加算(イ)の算定要件を満たしていること。
利用者ごとのリハビリテーション計画書の内容等の情報を「LIFE」を用いて提出し、フィードバック情報等を活用していること。
単位数
240単位/日
※算定は1週に2日が限度。
算定要件
認知症であると医師が判断した者であって、リハビリテーションによって生活機能の改善が見込まれると判断された者に対して、医師又は医師の指示を受けた理学療法士、作業療法士若しくは言語聴覚士が、その退院(所)日又は訪問開始日から3月以内の期間に、リハビリテーションを集中的に行うこと。
単位数
200単位/日
算定要件
利用者の状態に応じて、基本的動作能力・応用的動作能力を向上させ、身体機能を回復するための集中的なリハビリテーションを実施すること。
退院・退所日、要介護認定日から起算して3ヵ月以内の期間に、1週間におおむね2日以上、一日当たり20分以上、リハビリテーションを実施すること。
単位数
17単位/日
算定要件
評価対象期間においてリハビリテーション終了者のうち、指定通所介護等を実施した者の割合が、100分の5を 超えていること。
リハビリテーションの利用の回転率 12月÷平均利用延月数 ≧ 25%であること。
評価対象期間中にリハビリテーションの提供を終了した日から起算して14日以降44日以内に、リハビリテー ション終了者に対して、電話等により、指定通所介護等の実施状況を確認し、記録すること。
リハビリテーション終了者が指定通所介護等の事業所へ移行するにあたり、当該利用者のリハビリテーション 計画書を移行先の事業所へ提供すること。
単位数
所定単位数×5/100
算定要件
別に厚生労働大臣が定める地域に居住している利用者に対して、通常の事業の実施地域を越えて、指定介護予防支援を行った場合。
単位数
所定単位数×15/100
算定要件
厚生労働大臣が定める地域に所在する事業所がサービス提供を行った場合に算定
単位数
600単位/回
算定要件
病院等の医療機関や介護老人保健施設など入所系施設から退院(もしくは退所)する利用者に対して、病院等の医師もしくはその施設の従業者と共同して療養上の指導を行う。
退院時共同指導の内容を文書によって提供する。
退院(もしくは退所)後に訪問看護サービスを実施する。
退院時共同指導の内容を訪問看護記録書に記録する。
単位数
サービス提供体制強化加算(Ⅰ):6単位/回
サービス提供体制強化加算(Ⅱ):3単位/回
算定要件
サービス提供体制強化加算(Ⅰ)の算定要件
すべての看護師等に対して、個別の研修計画を作成し、計画に沿った研修を実施していること
利用者に関する情報の伝達、サービス提供の留意事項の伝達、看護師等の技術指導を目的とした会議をおおむね1ヵ月に1回以上開催し、開催状況の概要を記録していること
すべての看護師等に対して、事業主が費用を負担して、少なくても1年に1回以上健康診断等を実施していること
看護師等の総数のうち、勤続年数7年以上の者の占める割合が30%以上であること
サービス提供体制強化加算(Ⅱ)の算定要件
すべての看護師等に対して、個別の研修計画を作成し、計画に沿った研修を実施していること
利用者に関する情報の伝達、サービス提供の留意事項の伝達、看護師等の技術指導を目的とした会議をおおむね1ヵ月に1回以上開催し、開催状況の概要を記録していること
すべての看護師等に対して、事業主が費用を負担して、少なくても1年に1回以上健康診断等を実施していること
看護師等の総数のうち、勤続年数3年以上の者の占める割合が30%以上であること
単位数
所定単位数×10/100
算定要件
厚生労働大臣が定める地域に所在し、かつ別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合
単位数
口腔連携強化加算:50単位/回
※1月に1回に限り算定可能
算定要件
利用者の口腔の健康状態の評価を看護師等が実施した場合において、利用者の同意を得て、歯科医療機関及びケアマネジャーに対し、口腔の健康状態の評価の結果の情報を提供していること
利用者の口腔の健康状態を評価する際に、診療報酬の歯科点数表区分番号C000にある歯科訪問診療料の算定実績がある歯科医療機関の歯科医師、またはその指示を受けた歯科衛生士が相談に対応できる体制を整え、その内容を文書などで取り決めていること
次のいずれにも該当しないこと
他の介護サービスの事業所において、当該利用者について栄養状態のスクリーニングを行い、口腔・栄養スクリーニング加算(Ⅱ)を算定している場合を除き、口腔・栄養スクリーニング加算を算定していること。
当該利用者について、口腔の健康状態の評価の結果、居宅療養管理指導が必要であると歯科医師が判断し、初回の居宅療養管理指導を行った月を除き、指定居宅療養管理指導事業所が歯科医師または歯科衛生士による居宅療養管理指導費を算定していること。
当該事業所以外の介護サービス事業所において、当該利用者について口腔連携強化加算を算定していること。


理学療法士等による訪問の上限数が定められ、減算も行われたことにより、訪問リハビリを中心としていた事業所様は痛手となってしまうのではないでしょうか。
2024年度の介護報酬改定で新設された加算もありますが、加算に頼ってばかりでは、安定した経営を行うことは難しいでしょう。
そこで、加算の取得以外にも、他の方法でステーションの収益を拡大するために、訪問スケジュールから収益最大化を実現する『ZEST』をご紹介します。
『ZEST』をご活用いただくことで、無理なく生産性の向上を実現し、更なる収益向上を叶えることができます。業務効率化と収益向上を両立し、事業の安定・成長に貢献します。

「ZEST SCHEDULE」とは、スケジュール作成者に代わって、利用者さんの希望時間や利用者さんと職員のマッチング項目、職員の勤務シフトなどの条件に加え、担当者の固定やチーム制、ローテーション、複数名による同行訪問、施設やご夫婦への訪問など業界ならではの条件まで考慮し、人が考え抜いたかのような最適解をご提案するスケジュール自動作成システムです。最短1秒(※)でスケジュール作成ができるため、スケジュールを作成する管理者などの負担を軽減し、本来やるべき業務ができるようになります。
さらには、Googleマップと連携しているため、効率的な移動ルートを自動で計算し、効率的な訪問ルートで1日の訪問可能件数を増やし、スタッフの移動による負担を軽減します。
利用者さんの情報を登録する時点で、保険種別の登録を行い、訪問頻度や曜日の登録も行うので、保険種別や訪問時間、頻度を間違えてしまう心配も不要です。さらに、サービスによって色の変更がカスタマイズできるため、保険種別や特指示などによって、スケジュールの色をカスタマイズして、一目で見分けがつくようにすることも可能です。
※データ量、ネット環境、条件の複雑さによって時間は変動します。

スマートフォンから、自分の1日の予定を確認できる『ZEST HUB』では、訪問予定に加え、訪問以外の予定、移動時間と空き時間も確認ができます。サービス担当者会議などの訪問以外の予定や空き時間を一目で確認できるので、「この空き時間でこの作業をしよう」と先を見据えたスケジュール管理が可能になり、空き時間を有効活用する生産性の高い働き方が可能になります。

さらに『ZEST HUB』上で利用者さん情報、申し送りのメモが確認でき、カルテやレセプト、チャットツールなどにも簡単に遷移できるため、時間がない中でもスムーズに記録・参照ができ、業務を効率的に進めることができます。
空いている時間を管理し、効率的に業務を進められることで生産性の向上や記録による残業を減らすことも可能です。

在宅特化型の営業DXクラウド『ZEST RRM』では、営業経験の少ない医療・介護従事者の皆様が、効率的に地域連携強化を実現するためのソリューションです。
訪問看護の営業は一般企業の営業とは違い、営業が主な活動ではなく、訪問と訪問の合間などの空き時間などに地域連携先に訪問することが多いかと思います。ZEST RRMでは、ZEST SCHEDULEと連携しているため、スケジュール上の空き時間から、地域連携活動を追加することが可能で、自動レコメンド機能により営業効果の高い地域連携先を前後の訪問予定とエリアが近い順で提案されるため、空き時間で効率的な営業活動を実現します。
また、営業活動後はスマートフォンやタブレットなどから記録を残すことが可能です。相手の書簡などは4種類のアイコンを選択するだけなど、感覚的に記録を残せるようになっています。さらに、記録した営業活動の結果を、自動で集計し一覧で確認することができます。地域連携先からの紹介実績や接触数、課題発見率、解決率などの活動状況も数値で確認できるため分析結果から連携活動の質を高めることが可能です。

このようにZEST RRMを活用した営業活動を行っていくことで、より効率的に、効果の高い営業活動を実現することが可能です。
これらの、スケジュールの効率化による事業所全体の稼働率向上、ステーションの働き方改革の推進でスタッフの採用・定着、営業活動の効率化で引き合いの拡大、新規依頼の増加により売上向上に繋がり、継続的に収益を最大化し続けられるサイクルを回すことが可能です。
さらに、今までご紹介した、スケジュールデータ、RRMにより蓄積したデータから経営指標を見える化する『ZEST BOARD』では、訪問に関する、訪問件数、移動時間、新規利用者数など経営に必要なデータを自動で集計・グラフ化ができます。RRMで蓄積した営業活動量や紹介数なども自動で集計。エンゲージメント状況を客観的に評価し、営業活動の的確な方針を立てることが可能です。これにより地域連携先とのお引き合いを拡大できます。
また、スタッフ別の訪問件数・訪問時間、移動時間やアイドリングタイム、弊社独自のアルゴリズムで算出するスタッフの負荷指数も算出できるため、数値をもとに正しい評価が可能になり、スタッフの働く満足度や環境整備に繫がり、スタッフの採用・定着に繫がります。
今回は、訪問看護における理学療法士等の訪問の減算内容を解説いたしました。
リハビリテーションを中心としていた事業所は痛手となる改定となりますが、加算やZESTの活用で安定した運営を実現しましょう。今回ご紹介した内容が、ステーションの働き方改革・収益拡大に繋がりますと幸いでございます。
ZESTでは、毎日無料オンライン説明会を行っておりますので、ご興味がございましたら是非お申込みください。
お役立ち情報の他に無料セミナーなどを行っております。実際に『ZEST』を導入して業務効率化に成功している事業所の経営者にご登壇いただくセミナーもございますので、是非ご参加ください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
お役立ち情報一覧