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【2024年度診療報酬改定】訪問看護の特別管理加算とは?医療保険と介護保険の算定要件や単位数の違いを解説!

【2024年度診療報酬改定】訪問看護の特別管理加算とは?医療保険と介護保険の算定要件や単位数の違いを解説!

公開日時:2024.11.22

更新日時:2026.7.13

在宅療養が一般化する中、訪問看護ステーションには、高度な医療機器や処置が必要な利用者への継続的な管理が求められています。特別管理加算は、こうした医学的な管理が不可欠な利用者に対し、計画的な看護サービスを提供している事業所を評価するための加算制度です。

2024年度の介護報酬および診療報酬改定において、特別管理加算の単位数や算定料自体に変更はありませんでしたが、特に重症度が高いとされる利用者の対象範囲が拡大されました。

特別管理加算の基礎知識

特別管理加算は、特別な医学的管理が必要な利用者に対して、訪問看護ステーションなどが計画的な管理を実施している場合に、月に1回算定が可能です。

この加算は、訪問看護サービスを実施する以下の事業で算定可能です。

• 訪問看護(介護保険、医療保険)

• 定期巡回・随時対応型訪問介護看護

• 看護小規模多機能型居宅介護

特別管理加算の分類(ⅠとⅡ)

特別管理加算は、利用者が要する医学的管理の重症度に応じて2種類に分けられます。

特別管理加算(Ⅰ)
重症な状態の利用者を対象とします。具体的には、日常の安全確保に直結する医療処置や、急変リスクが高い管理を指します。

特別管理加算(Ⅱ)
比較的症状が軽いものの、継続的な管理が求められる利用者を対象とします。在宅酸素や人工肛門・人工膀胱の管理などが該当します。

【最重要】2024年度改定:重症度が高い利用者の対象範囲拡大

2024年度の報酬改定では、在宅での緩和ケアや高度な医療処置のニーズの高まりを受け、特に重症度の高い利用者を対象とする加算(介護保険のⅠ、医療保険の重症度等の高い場合)について、以下の3項目が新たに追加されました。

新たに追加された管理項目(2024年度改定)

在宅麻薬等注射指導管理を受けている状態

在宅腫瘍化学療法注射指導管理を受けている状態

在宅強心剤持続投与指導管理を受けている状態

これにより、末期がん患者の疼痛コントロールのための麻薬持続投与や、自宅での化学療法、重度の慢性心不全に対する強心剤の持続投与など、高度な専門管理が欠かせない状態の利用者が明確に加算対象として示されました。

介護保険における特別管理加算(Ⅰ・Ⅱ)

介護保険で訪問看護を利用する場合(要介護・要支援認定を受けている場合)、特別管理加算は以下の単位数で算定されます。

種類

単位数/月

対象となる主な管理内容

特別管理加算(Ⅰ)

500単位

【2024年追加項目含む】 在宅麻薬等注射指導管理、在宅腫瘍化学療法注射指導管理、在宅強心剤持続投与指導管理、在宅気管切開患者指導管理、気管カニューレの使用、留置カテーテルの使用など

特別管理加算(Ⅱ)

250単位

在宅酸素療法指導管理、在宅中心静脈栄養法指導管理、人工肛門・人工膀胱の設置、真皮を超える褥瘡、週3日以上の点滴注射など

介護保険での算定要件と留意点

1. 計画的な管理の実施
対象利用者に対して、訪問看護の実施に関する計画的な管理を行う必要があります。

2. 褥瘡・点滴の記録義務
「真皮を超える褥瘡」の利用者については、1週間に1回以上の観察・アセスメント・評価を行い、実施したケアを訪問看護記録書に明記することが求められます。

3. 重複算定の禁止
特別管理加算(Ⅰ)と(Ⅱ)は、両方に該当する場合でも、いずれか一方のみを算定します。

4. 事業所間の合議
複数の訪問看護事業所が関わる場合、加算を請求できるのは1ヵ所の事業所のみです。請求した加算収入の配分については、事業所間で協議(合議)して決定します。

医療保険における特別管理加算(重症度の高い利用者を含む)

医療保険で訪問看護を利用する場合、特別管理加算は「特別な管理を要する場合」と、さらに重症度が高い「特別な管理のうち重症度等の高い場合」に分かれ、算定額が異なります。

種類

算定料/月

対象となる主な管理内容

重症度等の高い場合

5,000円

【2024年追加項目含む】 在宅麻薬等注射指導管理、在宅腫瘍化学療法注射指導管理、在宅強心剤持続投与指導管理、在宅気管切開患者指導管理、気管カニューレの使用、留置カテーテルの使用など

特別な管理を要する場合

2,500円

在宅酸素療法指導管理、在宅人工呼吸指導管理、人工肛門・人工膀胱の設置、真皮を超える褥瘡、在宅患者訪問点滴注射管理指導料の算定など

医療保険での算定要件(体制の整備)

医療保険の特別管理加算を算定するためには、介護保険側にはない、体制面での要件が求められます。

24時間対応体制の整備
24時間対応体制加算を算定できる体制や、対応する職員・勤務体制を整え、地方厚生局への届出を行っている必要があります。

医療連携の確保
病状の変化や医療機器の取り扱いにおいて、医療機関等との密接な連携体制を整備していることが求められます。

医療保険での留意点(複数事業所算定の違い)

医療保険においては、介護保険とは異なり、複数の訪問看護ステーションが関わっている場合、管理内容が重複しないことを条件に、全てのステーションがそれぞれ加算を算定することが可能です。

算定のための必須要件と注意点

特別管理加算を正しく算定し、利用者が適切な管理を受けられるようにするために、以下の点に注意が必要です。

1. 重複請求の禁止(月単位)
訪問看護の利用中に介護保険と医療保険が切り替わった場合でも、同一月内に両方の保険で特別管理加算を請求することはできません

2. 計画的な管理が必須
単に医療器具(例:留置カテーテル)が挿入されているという事実だけでは算定できません。排液の性状や量の観察、水分量の調整、薬剤注入といった計画に基づいた管理が実際に行われていることが算定の要件です。

3. リハビリテーション中心の訪問看護
理学療法士等によるリハビリテーションが中心で、特別な管理にかかる計画的な管理が行われていないと想定される場合、特別管理加算は原則として算定できません。

4. 留置カテーテルの定義
「留置カテーテルを使用している状態」には、膀胱留置カテーテルだけでなく、経鼻経管栄養チューブ、胃ろう、腹膜留置カテーテルなども含まれます。また、流動食を経鼻的に注入している者についても算定可能です。

特別管理加算に必要な提出書類

特別管理加算を算定するには、地方厚生(支)局に「緊急時訪問看護加算・特別管理体制・ターミナルケア体制に関わる届出書」といった書類を提出します。
この届出には、特別管理加算に係る項目として以下の項目に有無をつけなければなりません。

(1)24時間対応体制加算又は24時間連絡体制加算を算定できる体制を整備していること

(2)当該加算に該当する重傷者に対応できる職員体制、勤務体制が確保されていること

(3)特別管理加算を算定する訪問看護ステーションにあっては、医療器具等の管理、病状の変化に適切に対応できるように、医療機関等との密接な連携体制が確保されていること

出典:厚生労働省 関東信越厚生局

特別管理加算のQ&A

厚生労働省が発表しているQ&Aの中で、特別管理加算に関わる項目をご紹介します。

Q. 特別管理加算の対象者の「ドレーンチューブ又は留置カテーテルを使用している状態」に関して、流動食を経鼻的に注入している方の場合でも算定できますか。

A. 算定可能です。

Q. 複数の事業所から訪問看護を利用する場合の特別管理加算について、「その配分は事業所相互の合議に委ねられる」とされていますが、その具体的な内容について教えてください。

A. 特別管理加算については、1人の利用者に対し、1か所の事業所に限り算定できますが、複数の訪問看護事業所が関わっている場合は、1か所の事業所が加算を請求した後に、事業所間で協議を行い、各事業所の特別管理に係る業務の比重に応じて当該請求に係る収入を按分することになります。

Q. 特別管理加算を算定するためには、緊急時訪問看護加算を算定することが要件に含まれますか。

の対象者又はその家族等から電話等により看護に関する意見を求められた場合に、常時対応できる体制その他必要な体制を整備していることが望ましいです。

Q. 理学療法士等による訪問看護のみを利用する利用者について特別管理加算は算定できますか。

特別管理加算については、別に厚生労働大臣が定める状態にある利用者に対して、当該状態にかかる計画的な管理を行った場合に算定するとされています。訪問看護ステーションの理学療法士等によりリハビリテーションを中心とした訪問看護のみを利用する利用者については、そのような計画的な管理が行われているとは想定されないため、一般的には、当該加算は算定できません。

Q. 訪問看護の緊急時訪問看護加算の算定要件について、「特別管理加算を算定する状態の者が算定されており、特別管理加算の算定は個別の契約が必要なので、その契約が成立しない場合は緊急時訪問看護加算も算定できないのでしょうか。

A. 緊急時訪問看護加算は、「利用者又はその家族等に対して24時間連絡体制にあって、かつ、計画的に訪問することとなっていない緊急時訪問を必要に応じて行う場合、利用者の同意を得て算定するもの」であり、特別管理加算の算定の有無はその算定要件ではありません。

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まとめ

今回は、訪問看護で算定できる、特別管理加算について解説しました。
介護保険、医療保険によって算定要件が異なり、さらに特別管理加算Ⅰ・Ⅱでも異なるので、注意して算定を行いましょう。
今回ご紹介した内容が、ステーションの収益拡大に繋がりますと幸いでございます。
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最後までお読みいただきありがとうございました。


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