
今回は、広島県のIGL訪問看護ステーションの菅原様、藤井様、寺尾様にお話を伺いました。
利用者さんは300名を超えていて、看護師が20名、理学療法士が8名とスタッフの人数も多いステーションです。
担当制を基本としながらも、一人の利用者様に対して5〜6名のスタッフがチームで関わる体制をとっているのが特徴です。そのため、誰が訪問できるかという日々のスケジュール管理が非常に煩雑になりがちでした。
また、訪問エリアも広島県の豊平から西風新都、祇園地区までと広範囲に及んでおり、移動だけでも片道で最大50分ほどかかることもあります。
課題は大きく分けて、スケジュール調整と情報共有の負担、そして業務の「属人化」でした。
特に、勤務表の作成は毎月非常に労力と精神的な負担が大きい作業でした。訪問件数が多いため、スタッフ一人ひとりの予定を細かく調整する必要があり、残業も常態化していました。このままではスタッフの働き方として健全ではないと、強い懸念を抱いていました。
緊急の訪問依頼が月に30件、多い時には60件ほど入るうえに、利用者様からの時間変更のご希望も頻繁にあります。そのため、いつもパズルのように時間を当てはめながらスケジュールを組んでいました。スケジュール作成は5人の担当者が曜日ごとに分担していましたが、調整だけで1時間半はかかり、朝の急な変更に対応するために朝5時に起きて作業する担当者もいるほどでした。
それに、「この利用者様には誰が行けるのか」を判断するのにも、大変な時間がかかっていました。カルテを一つひとつ開き、「担当はこの人たち」「この時間は入浴介助だからBさんは難しい」といった条件を確認して調整していたのです。以前は紙のスケジュール表だったので、変更があれば手書きで直し、それを写真に撮ってLINEで共有したり、関係者一人ひとりに電話をかけたりと、情報共有の手間も膨大でした。
もう一つの課題であった「属人化」も深刻でした。スケジュール作成に必要な細かな条件を各担当者が頭の中だけで記憶しており、自分の担当曜日以外は誰も分からない、という状況だったのです。幸いにも23年間、担当者が退職しなかったため引き継ぎの問題は表面化しませんでしたが、このままでは将来的に立ち行かなくなるという危機感は常にありました。
不安はありました。以前はA3の紙で勤務表を作成し、23年間その方法で運用してきたため、全体を俯瞰して見ていたものを、タブレットのような小さな画面でスムーズに確認できるのか、という懸念です。ただ、一方でスタッフからは「紙だと変更箇所が見づらい」「変更が多いと手間がかかる」といった声も上がっていました。
一番の原動力は、スタッフの定着率やモチベーションの維持ですね。スタッフの残業時間が多く、この状況を改善しなければ定着率などに関わると強く感じていました。働き方改革が叫ばれる中で、この業務効率化は避けては通れない課題だと考えていたのです。
また、勤務表の担当者は、本来なら自分の訪問業務に集中したいのに、緊急の電話や変更の連絡でひっきりなしに仕事が中断されてしまい、ケアに集中できない環境であったことも大きなきっかけになりました。
残業時間は劇的に減りました。以前は毎日1時間半ほど残っていましたが、今では30分程度にまで短縮されています。この効果は非常に大きく、働き方の改善に大きく貢献していると実感しています。
情報共有のあり方も一変しました。スタッフ全員がいつでも他のスタッフの動きを確認できるようになったことで、先の予定が格段に立てやすくなりました。訪問の割り振りや急な変更にも柔軟に対応できるようになり、業務全体の連携がスムーズになったと感じています。もし変更があっても、「変更したので見てください」と一言連絡するだけで共有が完了するので、本当に助かっています。
また、申し送り事項をメモに記入するとZEST上で赤いマークが表示される機能も重宝しています。「明日は先生の往診日です」「バルン交換の日です」といった大切な情報をメモしておけば、見落としがありません。
時間枠も明確に表示されるので、どこに空きがあるかという「隙間」も一目瞭然です。「ここに緊急訪問が入ったから、この人にお願いしよう」という判断が瞬時にできるようになりました。曜日ごとの空き枠を確認する機能もあり、新規の利用者様の受け入れにも活用しています。
これまでは月末に事務担当者が訪問件数などを集計していましたが、
ZESTを導入してからは、ZEST BOARD上で自動集計されるため、毎日リアルタイムに
数字を把握できるようになりました。
そのため、1ヵ月の予定を仮にでも先に作成しておけば、「今月は件数がすこし少ないから、新規のご依頼を積極的に受けよう」といった経営判断ができるようになります。以前は先の予定が不透明で、お断りせざるを得なかった新規のご依頼も、ZESTで空き枠を確認してスムーズに受け入れられるようになりました。必然的に新規の件数も増えています。

最初は、紙のように全体が見渡せないことへの不安の声もありましたが、今ではもうZESTを完全に信頼してくれています。
以前は手書きの予定を消しゴムで消す際に、隣の予定まで一緒に消してしまうようなヒューマンエラーによる訪問の抜け漏れが起きていました。ZESTではそうした心配がなくなり、結果的に利用者様からの信頼にも繋がっていると感じます。
今も曜日ごとの担当者が作成していますが、作業そのものが非常に楽になり、担当者の残業も少なくなりました。
予定の連携は非常に役立っています。ZESTで自動で訪問予定が組まれ、それをそのままカイポケに送れるため、以前のように複数のツールでそれぞれスケジュール管理を行う必要がなくなりました。これにより、管理者のスケジュール作成における負担が大幅に軽減され、より公平な業務分担が可能になりました。
カイポケに移行したのは、ZESTと連携できるという点が大きな決め手でした。電子カルテは、独自にシステムを開発していましたが、開発担当者が退職した際に、サポートや保守の面で不安が生じました。
そんな時に、ZESTを使っている他の事業所の方より「おすすめだよ」という話を聞いて、その連携の便利さに魅力を感じました。
特に、訪問件数が多くて規模が大きいステーションや、スケジュール調整が複雑なステーションには、ぜひお勧めしたいです。
導入前は『本当にできるかな?』と半信半疑でしたが、件数が多くても問題なく運用できています。特に、スタッフの残業が多い、業務が属人化しているといった課題を抱えている事業所にとっては、働き方改革を実現する強力なツールとなるでしょう。
管理者は他にもたくさんやることがあるので、勤務表作成だけでも楽にしたいと思うなら、ZESTのようなシステムを入れるのはとても良いと思います。
今となっては、なくてはならない大事な存在です。本当に強い味方だと思っています。本当に出会えてよかったです。
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