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代表インタビュー

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「経験と勘」を越えて理学療法士が見つけた
スタッフと利用者を幸せにする方法

株式会社リーフ  新井 隆生

「経験と勘」を越えて理学療法士が見つけた
スタッフと利用者を幸せにする方法

    公開日時:2026.2.20

    リハビリ訪問看護ステーションさくらについて

    さくらさんの基本情報をお伺いできますか?

    現在、大阪と兵庫で3店舗を展開し、利用者さんは3店舗で410名です。スタッフは看護師・セラピストが31名、事務職が5名です。訪問エリアは、大阪市内、豊中市、兵庫県尼崎市で、車やバイク、自転車で訪問しています。

    『暮らしを見て、その人らしい生活に寄り添えるステーションである』を大切にされているかと思いますが、この理念に決められた背景を教えてください。

    私たちの理念である『暮らしを見て、その人らしい生活に寄り添えるステーションである』には、利用者さんの『声にならない声に耳を傾ける』という強い想いが込められています。病気や怪我で好きなことを諦めてしまった方は、言葉では『何もやりたいことはない』と答えることが少なくありません。

    しかし、その方の『暮らし』を見れば、昔から大切にしてきた歴史や想いが見えてきます。例えば、リビングに昔描いた絵が飾ってあるのを見つけ、『この絵、素敵ですね。昔から描かれていたんですか?』と話しかけることで、『実はまた描いてみたい』という秘めた想いを引き出すことができるのです。

    画面上のヒアリングだけでは決して見えてこない、本当の『想い』に寄り添うために、私たちは『暮らしを見て』という視点を大切にしています。

    プリセプター制度やインセンティブ制度など、スタッフのモチベーション維持にも注力されているかと思いますが、どういった想いから実施されていますか?

    スタッフのモチベーション維持には、頑張りを正当に評価するインセンティブ制度と、安心して成長できるプリセプター制度を導入しています。

    やはり、「頑張ったぞ」という気持ちを評価として受け取れることは、大きなモチベーションにつながると考えています。

    プリセプター制度は、過去に大量離職を経験したことがきっかけで導入しました。当時は、業務を教えるだけで、独り立ちした後の不安や悩みを相談できる相手がいなかったのです。役職が上になればなるほど、そうした悩みを打ち明けにくくなるという問題もありました。

    そこで、新人とベテランの間に入る「相談役」としてプリセプターを設置しました。これは業務を教えるためだけではなく、「なんかちょっと大変そうだよ」といった声も早く拾い上げ、スタッフが安心して働けるようにするためのものです。プリセプターがいることで、業務の指導だけでなく、日々の悩みや不安も話せるようになり、スタッフ一人ひとりが安心して仕事に取り組める体制が整いました。

    この制度には、もう一つ大切な目的があります。それは、プリセプターになったスタッフ自身が、新たな役割を担うことで自主性を高め、リーダーシップを発揮する機会を得ることです。これは人事評価の対象にもなり、将来のキャリアアップにもつながると考えています。

    社内で特に大切にしている価値観や、文化があれば教えてください。

    「なすり合い」では無くて「やりますよ」という気持ちを大切にしています。誰かに任せるのではなく、みんなでやろうという文化です。これが当社の理想であり、仕事をする上で大事にしたいことですね。

    他の訪問看護ステーションとの違い、さくらさんの強みは何だと考えていますか?

    大阪と兵庫の3拠点で事業を展開していることが強みです。異なる地域の特性を理解し、他地域での成功経験を活かすことができます。大阪と兵庫ではレセプト業務のルールが違うなど、「このやり方したらあかんの?」という失敗も経験しましたが、そのおかげで新しい地域に進出する際も、事前にしっかりと確認できる力がつきました。

    また、創業8年という組織としての安定感も強みです。長年の運営で培ったノウハウと経験があるため、複雑なケースにも対応できます。

    訪問看護ステーション経営において、最も大切にしていることは何ですか?

    以前は「経験と勘」で動いてたんですが、今はそこからの脱却を目指しています。

    もちろん直感も大事ですが、今は客観的なデータに基づいて人員配置やスケジュール調整を行うことを重視しています。会社に利益を残して、スタッフが安心して働ける会社にしたい。そうすれば、倒産することなく、「挑戦し続けられる会社でありたい」と思っています。

    地域への想い

    訪問看護を通して、地域にどのような貢献をしたいとお考えですか?

    私は、訪問看護を通して、地域全体とのつながりを作っていくことを大切にしています。同じ訪問看護業界の人たちだけでなく、普段関わる機会のない人たちとも積極的に交流するようにしています。

    例えば、診療所の事務長らが集まる「事務長会」という会があるんですが、そこで世話人の補佐をしたりしています。これは、訪問看護とは少し違う医療業界の人たちと関わりを持つためです。こうした活動を通じて、人との輪を広げることが、新しい仕事にも繋がっています。

    実際、最近いただいたご紹介は、先輩からのものもあれば、インスタグラムで繋がった方からのもの、そしてこの事務長会の懇親会で会った方からのものもありました。様々な人たちと交流することで、訪問看護業界以外の人たちとも協力し、お互いにとって良い関係を築いていきたいと考えています。

    今後の展望について

    事業規模の拡大は常に図っていきたいと考えています。まず、直近の目標としては、大阪と兵庫で6店舗を展開することです。これは、私の最も得意な分野である訪問看護を、できるだけ早く展開していきたいという強い思いがあるからです。実は今年の4月に4拠点目が開設予定です。開設前から地域との連携を深め、新規のご利用者様の相談があったり、訪問診療の先生などとの繋がりも強化して動いています。

    また、実は当社はケアプラン事業も持っているのですが、それは訪問看護事業とは切り離して、独立した形で運営しています。よくケアプラン事業を併設しているところが多いですが、そこに頼りすぎると、新しい繋がりを積極的に作れなくなってしまうからです。私は、そうなることを避けるために、訪問看護をメインに、地域全体との関係を築いていきたいと考えています。

    将来的に、「さくら」さんをどのように発展させていきたいですか?

    将来的には、6店舗にとどまらず、10店舗を展開したいという野望があります。これは、単に会社を大きくしたいというだけではありません。働くスタッフがそれぞれのライフステージに合わせた働き方ができるような、多様性のある組織を作りたいと考えています。

    例えば、店舗数が増えれば、部長や管理者といった役職のポストも増えます。そうすれば、「めちゃくちゃ頑張ってキャリアアップしたい」と考えるスタッフもいれば、「今はプライベートを重視したい」という人も、それぞれが望む働き方を選択できます。

    頑張りたい人が報われる場所であり、誰もが安心して働ける組織を作るためには、事業規模の拡大が必要不可欠だと考えています。

    また、リハビリ訪問看護ステーションさくらに相談すれば、多様な視点で対応してくれるという認識を地域に浸透させたいと考えています。私たちがすべてを対応するのではなく、自分たちで対応できることと、他社の資源を使って対応することを明確にすることが大切だと思っています。

    新井さん個人として、今後仕事においてチャレンジしたいことはありますか?

    プリセプター制度を作ってから、プリセプターになったスタッフに自主性が生まれたり、成長する姿を見るのが楽しいですね。今後さらに力を入れたいのは、そうした会社を支える貢献度の高いスタッフを、しっかりと評価し、次のステップへと引き上げていくことです。

    訪問業務に加えてプリセプターのような付帯業務を引き受けることは、決して簡単なことではありません。だからこそ、そうした積極的な取り組みを人事評価にしっかりと反映させ、一人ひとりの努力が報われ、キャリアアップにつながる組織を目指します。