皆さんは1日に何件ほど訪問をしているのでしょうか?事業所によってさまざまとは思いますが5〜6件というところがほとんどなのではないでしょうか?
今回は1日に8件訪問する際のスケジュール例やメリット・デメリット、より訪問件数を増やすためのポイントをご紹介いたします。
1日に8件訪問する場合のスケジュール例が下記です。
9:00 | 事業所を出発 |
9:10~10:00 | 医療保険 |
10:00~10:10 | 移動 |
10:10~10:40 | 訪問看護Ⅰ2 |
10:40~10:50 | 移動(記録入力1件) |
10:50~11:40 | 医療保険 |
11:40~11:50 | 移動 |
11:50~12:40 | 医療保険 |
12:40~13:40 | 休憩(申し送り、記録入力1件) |
13:45~14:35 | 訪問看護Ⅰ3 |
14:35~14:45 | 移動 |
14:45~15:35 | 医療保険 |
15:35~15:45 | 移動(記録入力2件) |
15:45~16:40 | 訪問看護Ⅰ3 |
16:40~16:50 | 移動 |
16:50~17:40 | 医療保険 |
18:00 | 事務所へ帰所(申し送り、記録入力4件) |
8時間の間に収めることが出来ましたが、メールの確認や記録業務などを事業所に帰った後に行うため残業をすることとなってしまいました。1日の訪問件数が多すぎると、時間に余裕がなくなり連絡事項等他の業務のことを考えてしまい、目の前の利用者さんに集中出来なくなってしまう可能性もあります。
両立支援助成金とは、職業生活と育児や介護などの家庭生活が両立できる訪問看護では、利用者さんのご自宅に訪問した件数が売り上げに直結します。そのため、売り上げを向上させるためには、訪問回数を増やし、人件費を抑え、効率的にサービスを提供することで高い収益性を確保することができます。
1日8件の訪問を行うことで事業所の売り上げ向上に貢献することができます。
1日に8件訪問するメリットは明確かと思いますが、実はデメリットもあります。デメリットの対策をしっかりととった上でメリットを享受できるようにすることが重要です。
訪問看護では、利用者さんのケアのみではなく、訪問に行った利用者さんの記録業務や関わっている多職種への連絡業務も発生します。それは、訪問を行った分だけ発生する業務のため、訪問件数が増えると、それだけ記録業務、連絡業務も増えてしまいます。また、訪問看護は、医療的な処置のみではなく、利用者さんに応じて清潔ケアや排泄ケア等も行うため訪問件数が増えることでより、体力的な負担も大きくなります。
業務量が増えれば増えるほど、時間の余裕がなくなってしまいます。結果的に精神的な余裕がなくなり、ミスを起こしてしまったり、十分なケアが行えないということが起こる可能性が大きくなります。
報告の時間が十分になく、ケアマネジャーや主治医に報告すべきことが漏れてしまったり、移動の時間が十分確保できておらず、移動を急いだ結果、事故を起こしてしまったりステーションの信用や、命に関わる事故を起こしてしまう可能性も考慮して余裕のあるスケジューリングが必要です。
訪問看護では、訪問先から訪問先への移動も必要になるため、勤務時間内に8件を訪問するとなると、休憩時間の確保が出来なくなってしまうケースもあります。十分な休憩をとらずに働き続けることで、集中力が切れてしまったり、ミスを起こしやすくなるなど、コストパフォーマンスが低下してしまうため注意が必要です。また、労働時間内に8件の訪問に回り切れず時間外労働が増えてしまうと、事業所が労働基準法違反になる危険性もあるため、時間内に回りきれるよう見通しを立てておくことが必要です。
時間に余裕のない訪問スケジュールでは、事業所内外との連携が取りづらくなってしまいます。そもそも連絡をする時間を確保できなかったり、コミュニケーションツールやメールを確認する時間が確保できないということも発生してしまいます。タイムリーに連絡や確認が出来なくなってしまうことで、新規依頼の連絡が遅れ、取りこぼしてしまったり、予定の変更やキャンセルなどに気づくことのできないということが起こってしまいます。
訪問と訪問の間や、お昼休憩の際に連絡を確認できる時間も確保しておきましょう。
訪問看護の1日の平均的な訪問件数は4〜6件程度です。厚生労働省の調査によると、事業所の規模が小さいほど、看護師一人あたりの訪問件数が少ない傾向にあることが分かりました。
また、訪問時間は1件あたり原則30〜90分です。訪問看護よりも訪問介護の方が1回の訪問時間が短めなので、介護の訪問が多い場合は、訪問件数を増やすことが可能になります。看護と介護のバランスをとりつつ、訪問件数を最大化できるよう工夫しましょう。
訪問件数を向上させるためのポイントを3つご紹介いたします。負担に感じている部分から少しずつ軽減できる対策をとっていきましょう。
訪問看護では必ず移動時間が発生します。その移動時間を少しでも短縮することで訪問時間に充てることができます。そのためには、移動手段や移動ルートを最適化することが必要です。利用者さんのご希望の時間や移動ルートを全て考えて作成するのは限界があるので、システムを導入し、移動効率も考慮されたスケジュール作成の作成を実現しましょう。
事務作業にかかる時間が長いと訪問時間の確保が難しくなってしまいます。事務作業の負担を軽減するために、電子カルテの導入で記録業務を軽減したり、請求システムを導入し、レセプト業務を軽減することができます。また、スタッフのシフトや、訪問スケジュールを自動作成するシステムもあるので、時間を費やしているものから、システムを導入し事務作業の時間を削減し、訪問時間に充てて行きましょう。
デメリットの項目でもご紹介した通り、訪問件数を増やすためにハードなスケジュールを組むことで、ミスに繫がったり、退職のリスクになってしまう場合があります。そのため、移動や記録、連絡を確認する時間を十分に確保し、ゆとりのあるスケジュールを作成することが重要となります。ゆとりが生まれることで、ケアがより丁寧になり、訪問先への遅刻等もなくなり、満足度や看護の質が向上します。そうなることで、新規の依頼を貰いやすくなり結果として売り上げのアップに繫げることができます。
訪問件数を増やすには、利用者数を増やさなければなりません。新規依頼を増加させるためのポイントを4つご紹介いたします。
近隣の事業所とは違う強みや特色をアピールし、差別化を図ることで利用者数の増加が期待できます。
例えば、24時間対応が可能、土日の対応可能、男性看護師が多い、デジタル化を推進しているなどが上げられます。さらに、事業所を開設した地域の特徴も考慮して地域に合ったアピールポイントを探し出すことも効果的です。
ケアマネジャーやソーシャルワーカーへの営業活動は開設当初のみではなく、定期的に行うことが大切です。定期的に営業を行うことで、事業所の存在を幅広く知ってもらうことができます。
営業は飛び込みで訪問するのではなく、事前に日程調整を行ったうえでの訪問がおすすめです。また、実際に訪問し対面で話すことで、こちらの説明を分かりやすく説明しやすくなり、相手の雰囲気や状況・様子を掴めるため、信頼関係の構築にも役立てることができます。さらに、一度訪問して終わりではなく、職員が増えたり、事業所のニュースがあるタイミングで訪問をし、良好な信頼関係を築けるようにコミュニケーションを継続しましょう。
利用者さんの獲得のため、営業活動のみではなく多職種との連携にも力を入れましょう。
多職種連携を行うことで、切れ目のないサービスを提供することができるため、チームのケアの質が向上します。また、お互いの不足している知識を補完し合い、利用者さんの多種多様なニーズにも、答えることができるようになります。
関わる専門職との連携を密にとり、信頼関係を構築することで他の利用者さんの紹介にも繋がりやすくなります。
利用者さんの満足度が低いと、依頼をするケアマネジャーやソーシャルワーカーに伝わり、新規の依頼を増やすことが難しくなってしまいます。
看護の質やサービスの質を高め、利用者さんの満足度を向上させることで結果的に利用者さんの増加に繫げることができます。
また下記のような取り組みでサービスの質向上の実現を目指せます。
・スタッフ研修を定期的に行い、スキルアップを図る
・カンファレンスの機会を設け、スタッフ間で意見交換をする
・利用者と相性のよいスタッフを担当にする など
1日の訪問件数を増やすには、効率的な訪問スケジュールの作成が必要不可欠です。『ZEST』なら、効率的なスケジュールを自動で作成できるため、無理なく訪問件数を増やすことが可能です。『ZEST』をご活用頂くことでどのようなことができるのかご紹介いたします。
訪問件数を増やす為には、効率的な訪問スケジュールを作成する必要があります。『ZEST』では、車、自転車、徒歩といった移動手段まで考慮した最短ルートで理想的なスケジュールをボタン一つで作成することができます。また、Googleマップと連携しているため、訪問先から訪問先への移動時間も自動で計算しスケジュールに反映できます。さらに、1日の移動ルートをGoogleマップで確認することができるため、見通しを立てて効率的に訪問に回ることができます。
『ZEST』は訪問スケジュールを作成するツールですが、訪問看護における様々な業務を効率化するプロダクトをご用意しています。
訪問スケジュール自動作成の『ZEST』ではスケジュールの作成業務の効率化はもちろんのこと、請求システムとの連携で、実績入力の時間を大幅に削減することができます。各スケジュールにメモを残すことができ、スマートフォンやタブレットでいつでもリアルタイムにスケジュールが確認できるため情報共有の手間も削減できます。
スケジュールの空き枠を共有する『ZEST MEET』では、URL一つでステーションの空き枠を共有することができるため、新規依頼や会議の日程調整の連絡を最小限にすることができます。他事業所との差別化として、営業ツールとして利用できます。
また、経営指標を見える化する『ZEST BOARD』では、スケジュールのデータから、訪問時間に加え、移動時間、医療・介護保険の割合、業務負荷、利用者MAPなど、経営に必要な情報を集計できます。人事評価や経営管理に繫げます。さらに、移動を踏まえた職員の負荷や、スケジュールから分かる追加受入れ可能件数などを独自アルゴリズムで予測します。
プロダクト | 対象 | 効果 |
---|---|---|
ZEST | 訪問スケジュール | スケジュール作成業務の簡便化 |
ZEST MEET | 営業効率 | 多職種連携の強化 |
ZEST BOARD | 経営効率 | 人事評価への活用 |
『ZEST』では、サポート体制も整えています。導入時には、初期設定など導入のハードルになりやすい部分も専任のスタッフが運用開始まで徹底的にサポートします。さらに運用開始後も、運用定着するまで電話、メール、チャットでサポートをします。
また、必要に応じて担当者様のみではなく、スタッフの皆様へのレクチャーも実施しているため、導入時にハードルとなる初期設定や、スタッフへの周知の作業の負担をなるべく軽減して導入していただけます。
今回は1日の訪問件数を増やすコツやスケジュールの作成例をご紹介いたしました。無理に増やすとデメリットも多くなってしまうので、システム等を上手く活用し、訪問件数を増やし、売り上げの向上に繫げましょう。
毎日無料オンライン説明会を行っておりますので、ご興味がございましたら是非お申込みください。
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最後までお読みいただきありがとうございました。
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