お役立ちコラム
訪問看護ステーションの管理者には誰でもなれる?必要な4つの条件とは
.png?width=780&height=439&name=%E8%A8%AA%E5%95%8F%E7%9C%8B%E8%AD%B7%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3%E3%81%AE%E9%96%8B%E6%A5%AD%E3%83%BB%E7%AB%8B%E3%81%A1%E4%B8%8A%E3%81%92%20%E3%81%AE%E3%83%9D%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%88%E3%81%A8%E3%81%AF%3F%20(3).png)
高齢化社会が加速し、在宅医療の需要が高まる中で、在宅医療に欠かせないのが訪問看護ステーションです。今回は訪問看護ステーションの管理者になるための条件やメリット、必要な能力などをご紹介します。
プロダクト説明資料ダウンロード
3分で理解できるZESTとは
まずはダウンロード!
目次
- 保健師や看護師の資格
- 専従かつ常勤
- 医療機関での勤務経験
- 訪問看護関連の研修への参加
- スタッフの育成
- 現場のフォロー
- 事業経営
- 地域の保健・医療・福祉との連携
- 看護師スキル
- マネジメント能力
- リーダーシップ能力
- 需要が高く安定して働ける
- キャリアアップが期待できる
- 関係機関との連携により人脈が広がる
- 看護師としての知識や経験が豊富
- 事務業務が苦にならない
- コミュニケーションスキルが高い
- 管理者の課題は時間管理
- ツールの活用で負担を軽減
- 管理者の時間と心のゆとりをつくる「ZEST」
訪問看護ステーションの管理者に求められる4つの条件
訪問看護ステーションの管理者になるため、厚生労働省が発表している『指定訪問看護の事業の人員及び運営に関する基準』内で条件が定められています。資格や勤務経験、研修の参加の有無など細かくご紹介しますので、自分が条件に当てはまっているか、また今後どのくらい経験を積む必要があるのか、研修の受講が必要になるのかなど確認しましょう。
保健師や看護師の資格
厚生労働省より、管理者について「指定訪問看護ステーションの管理者は、保健師、助産師又は看護師でなければならない。」と定められています。保健師と看護師は国家資格であるため、一定期間のカリキュラムを養成機関で修了し、卒業したあとにようやく受験資格を得られます。
ただし、5年以内に以下の指導があった場合は対象外のため、ご自身が当てはまっていないか確認しましょう。
・保健師、もしくは看護師の業務停止が命じられている
・管理者として変更の指導を受けている
・管理職としての責務に関わる理由から取り消し処分を受けている
専従かつ常勤
厚生労働省より管理者について「指定訪問看護ステーションに置くべき管理者は、当該指定訪問看護ステーションに専従、かつ、常勤の者でなければならないこととし、例えば、同時に他の指定訪問看護ステーション等を管理することは認められないものであること」とも定められています。
事業の管理業務に支障をきたす恐れがあるため、ほかの施設の訪問看護ステーションの管理職との兼業は認められていません。ただし、管理上支障がない場合は、同一の訪問看護ステーションにて、訪問看護職員として兼務することは可能です。
医療機関での勤務経験
医療機関で一定期間以上勤務をしていた経験も求められます。「管理者は、医療機関における看護、訪問看護又は健康増進法の業務に従事した経験のある者であること」という基準を厚生労働省が設けており、要件として定められています。そのため、看護師としての知識や技術、職務経験が必要となります。明確な就業期間や実績などの記載はありませんが、事業申請時には経歴は審査対象のひとつとなるため、十分な経験があることが望ましいといえます。
出展:『「指定訪問看護の事業の人員及び運営に関する基準について」 の一部改正について』保発0305第4号 平成30年3月5日
訪問看護関連の研修への参加
前項での項目に併せて「管理者としての資質を確保するために関連機関 が提供する研修等を受講していることが望ましい 」と記載もあります。前項で記載した施設での従事経験がない場合や少ない場合はもちろんのこと、病棟や施設と訪問看護では業務内容が違うこともあります。
そのため、各都道府県で開催されている指導・実務研修を受けられる講習を受講し、知識やスキルを身につけることが大切です。
訪問看護ステーションの所長と管理者の違い
管理者とは前項でも記載した通り、法律で定められた必須な要員であるため、必ず指定訪問看護ステーションごとに置かなければなりません。
しかし所長とは、役職として設置を定められていないため、訪問看護ステーションに所長がいない場合もあります。そして所長となる方の資格の制約もないため、作業療法士や介護士などの職種が所長になることも可能です。
多くの場合が管理者=責任者となりますが、資格などの問題により管理者とは別に責任者として所長という役職を置く場合もあります。
プロダクト説明資料ダウンロード
3分で理解できるZESTとは
まずはダウンロード!
訪問看護ステーションの管理者の役割
一言で管理者といっても管理者の業務に専念していたり、役職を兼任している場合も多く「経営者と管理者を兼務」「管理者業務に専念」「管理者と訪問スタッフを兼務」などによって業務内容が異なります。
また、事務職員の有無でも業務内容が変わりますが、自分だったらどのように対応するかなどイメージしてみましょう。
スタッフの育成
訪問看護は、利用者さんの自宅に一人で訪問しケアを提供することが多いため、管理者はスタッフが実際に行っているケアの様子を見る機会がほとんどありません。そのため、利用者さんが満足のいくケアか、質は保たれているかといったことを、日々の記録や報告書などから読み取ります。スタッフの経験や能力によってケアの質に差が出てしまう可能性もあるため、未経験や経験の少ないスタッフが一人で訪問しても、看護の質を下げないよう指導・教育できる環境を整えていくことも必要です。
現場のフォロー
訪問看護では、利用者さんやご家族への対応や多職種との連携などさまざまな方と関わりながら仕事をしていきます。利用者さんやそのご家族との意向の食い違いなどから、クレームを受けることもありますが、その際にクレームの内容を正しく確認し、改善へ向けての対策をとることも重要な業務の一つです。
また、基本的に単独での訪問が多い訪問看護では、スタッフから様々な相談を受けます。
その際に適切に判断して指示を出していくことが求められます。直接利用者さんの自宅へ伺う在宅サービスだからこそ、必要な知識やマナーについて、指導していくことも管理者の重要な役割となります。
事業経営
訪問看護の管理者は、訪問看護ステーションの経営者でもあるため、ステーションの経営に関しても考える必要があります。利用者さん獲得のための戦略を考えていく必要があり、ステーション全体のビジョンやミッションの策定、他のステーションとの差別化など検討すべきものが多々あります。
そのうえで、事業所を維持していくためには利用者さんがいなければ始まらないため、率先して営業活動を行ったり、利用者さんが増えたらスタッフの採用活動に力を入れる必要もあります。
また、訪問看護サービスを行う計画を記載した「訪問看護計画書」や「訪問看護報告書」の管理も行い、事業所の規模によってはシフト調整やカルテの管理、レセプト請求などの事務業務も行う場合があります。経営者として経営から実務まで幅広い業務に対応する力が求められます。
地域の保健・医療・福祉との連携
在宅医療を支えるため、地域の保健・医療・福祉サービスとの連携を行うことも必須業務です。訪問看護は、ケアマネージャーや病院の社会福祉士から依頼が来ることが多く、訪問看護のサービスが開始になると、医師やリハビリ職と密に連携をとります。
そのため、地域ケア会議などに出席し、多職種とネットワークを構築することが重要です。
利用者さんが訪問看護を導入する際の連携は、管理者が行うため、多職種と看護師、利用者さんと看護師とをつなぐ連絡網としての役割を担っている管理者が多いです。
訪問看護ステーションの管理者に必要な能力
前項で管理者として必要な条件をご紹介しましたが、こちらでは管理者として働く上で必要な能力をご紹介します。ステーションをまとめる管理者としてどのような能力が必要なのかを確認しましょう。そして、身についていないものや今まで経験がないものがあれば勉強し、身に着けておくことが重要です。
看護師スキル
訪問看護ステーションの管理者ともなれば、現場の看護師を統率し、訪問看護に関することを教える立場になります。また、訪問看護の利用者さんは訪問看護だけではなく、訪問介護、デイサービスを利用している場合が多く、他職種との連携も図る必要があります。スタッフの指導や他職種と連携する上で、看護や介護福祉に関する幅広い知識が必要です。
また、実際にケアに携わったスタッフから状況を確認し、問題点や改善点をその都度教えたり、最善の形に修正していったりする柔軟性も求められます。
マネジメント能力
マネジメント能力は「人」を含めた「経営資源」全体を管理し目標を達成することで成果を上げるスキルです。このような能力を発揮するためには身につけておきたいスキルが下記の6つです。
・人を育てるコーチングスキル
・目指す方向性を示す目標設定・意思決定スキル
・最大の成果を上げるスケジュール管理スキル
・良好な人間関係を構築するコミュニケーションスキル
・現状のリスクを分析して推し進める課題解決スキル
・業務を遂行するうえで必要なテクニカルスキル
マネジメント能力を高めるためには日々実践を通し経験を積むことが大切です。しかし、ただ実践しているだけでは能力は伸びません。うまくいったとき、逆にうまくいかなかったとき、「なぜか?」を常に自問自答し、改善を続けることが重要です。
リーダーシップ能力
質の高いケアを提供し、スタッフをまとめていくためには、リーダーシップを執ることも管理者の役割です。
スタッフの抱えている悩みごとなどの問題にも向き合い、解決までの目標設定を一緒に行ったり、教育や指導を行います。
また、利用者さんとスタッフの相性を見極めた人員の配置も管理者が担うことになるため、利用者さんとスタッフとの関係性に不安がある場合には、同行し様子を確認したり、必要に応じて担当を変更するなどの判断力も求められます。
訪問看護ステーションでは様々な職種のスタッフがいるため、それぞれに異なる専門のスキルを持ったスタッフをまとめ、スムーズに業務を行えるようチーム作りを行うのも大切な役割です。また問題やトラブルが起こった際に責任を取ることも重要な役割です。
プロダクト説明資料ダウンロード
3分で理解できるZESTとは
まずはダウンロード!
管理者になるメリット
ここまで管理者になるための資格や能力をご紹介いたしました。資格や能力など条件面で大変そうだと感じる部分も多かったかと思います。しかし、高齢化が進み、訪問看護ステーションの需要が高まる日本で管理者になることのメリットはたくさんありますので、今回は3つのメリットをご紹介いたします。是非参考にしてみてください。
需要が高く安定して働ける
日本は世界でもトップクラスに高齢化が進んでいる国です。2060年時点では約2.5人に1人が65歳の高齢者となる見込みと言われているため、医療政策として病院から在宅療養へのシフトが進められています。
それに伴い、訪問看護ステーションを立ち上げている施設や病院が増え、必ず必要になる管理者の需要が高まっていきます。管理者の経験がある看護師を求め、外部へ求人をかけるところも多いため、転職に困ることが少なく、管理者として長く働くことができます。
キャリアアップが期待できる
訪問看護は病院とは違い、週1〜2回の訪問で病状を適切に判断し、次の訪問までに利用者さんやご家族が困らないように、指示やアドバイスをしていくことが必要です。管理者となると、スタッフからの情報のみで適切に判断することが必要になるため、知識だけではなく、これまでの経験から得た感覚も重要となります。
在宅療養を支える訪問看護ステーションの管理者は、これまでの技能を活かすことができ、責任感ややりがいを感じられる魅力的な職種であるといえます。
関係機関との連携により人脈が広がる
訪問看護ステーションを経営する上で、病院やデイサービスなど関連機関との連携は必須となります。管理職になることで多職種との連携する際の窓口になることが多く、営業活動も中心となって行うことが多いため、人脈が広がりやすくなります。病院や居宅介護支援事業所などとの人脈が増えることで、利用者さんを確保しやすくなり、売上向上に繫げることができます。ぜひ、地域の医療・介護関係者ともつながりを持っておきましょう。
またいざという時に相談ができるよう専門家との人脈を形成しておくことで、トラブル時なども適切な対応ができます。
管理者に向いているのはどんな人?
こちらの項目では訪問看護ステーションの管理者に向いている方の特徴を詳しくまとめています。管理者は一人で多くの業務をこなし、スタッフのケアなども行わなければなりません。こちらの項目では管理者に向いている方の特徴をご紹介いたします。
自分に当てはまる項目があるか確認してみましょう。
看護師としての知識や経験が豊富
看護師としての知識や経験が豊富であり、論理的思考と適切な判断力、そして柔軟な対応力が必要です。実際に看護をしたスタッフから状況を聞いて、問題点や改善点があればその都度教えたり、最善の形に修正していったりする力が求められます。経験が多ければ多いほど、迅速な判断や柔軟な対応ができるようになります。
事業所内外で想定外のことが発生した場合でも、臨機応変に対応し利用者さんにとって不利益が発生しないように対応することが管理者の責務になります。
事務業務が苦にならない
訪問看護ステーションの管理者の仕事には、訪問業務の他に事務作業も多くあり、看護スタッフのシフト調整や利用者さんに関する書類手続き、レセプトの入力、金銭的な手続きなどを管理者が一人で行っているステーションも少なくありません。
また、事務員がいない場合、訪問客の窓口対応や施設運営に関係のある方への応接対応なども管理者が行うことが多いため、事務作業や窓口業務を苦に感じない方が、管理者の仕事に向いているでしょう。
コミュニケーションスキルが高い
管理者としてほかの機関や多職種との連携をする上でコミュニケーション能力や交渉力、スタッフをサポートする支援力や責任感も欠かせない要素となります。地域に対する理解を深め、地域の方々との協力体制を育むことではじめて、訪問看護ステーションがその地域の住民に受け入れられます。
スタッフとのコミュニケーションをとる機会を増やすことで、働く環境をより良くしたり、相談しやすい環境を作ることで、看護の質の向上に繫がっていきます。
プロダクト説明資料ダウンロード
3分で理解できるZESTとは
まずはダウンロード!
効率化を図るツールの活用で管理者業務をスマートに
ここまでご紹介した通り、訪問看護ステーションの管理者が行う業務はとても多いです。
その事務作業を少しでも効率化し、楽にできるツールにどのようなものがあるか、ツールを導入することでどのようなメリットがあるのかをご紹介いたします。
どのタイミングでツールを導入するかも重要になるため、タイミングなども検討してみましょう。
管理者の課題は時間管理
管理者の課題として業務量の多さが挙げられます。日々の訪問に加え、関連機関との調整、家族への対応、日々の記録の他に計画書や報告書、情報提供書、サマリーなど多くの書類作成が必要となります。さらに請求処理を行うこともあり、管理者が行わなければならない業務は幅広いです。しかし、訪問の時間は決まっているため、書類業務や請求業務が残業になってしまうことが多いという実態があります。そのため、書類業務などは効率よく進め、スタッフとのコミュニケーションや利用者さんに寄り添ったケアに時間を使えるようにしていくことが重要となります。
ツールの活用で負担を軽減
前項でお話した課題を解決するため、書類業務や請求業務を効率化するITツールを活用しましょう。ITツールには電子カルテや介護ソフト、訪問スケジュールやシフトの作成を自動化するシステムがあります。
ITツールを導入することで「看護記録の作成・管理の効率化」と「請求業務の効率化」が期待でき、管理者の業務負担を軽減し、時間を創出することができます。
また紙の管理などでは共有事項などに抜け漏れが発生してしまうトラブルも見られますが、ITツールを活用することで、大幅に減少させることができます。トラブルの対応も管理者の大きな負担になるため、負担軽減の為にITツールの導入がお勧めです
管理者の時間と心のゆとりをつくる『ZEST』
弊社では複雑で作成が大変な訪問スケジュールをボタン一つで作成することが可能な『ZEST』というサービスを展開しております。『ZEST』を活用して訪問スケジュール作成業務を効率化することで、管理者の業務負担を軽減しゆとりのある時間を創出できます。そうして生まれた時間で、利用者さんへの訪問やケアマネジャーさんへの営業、スタッフの教育や研修といった管理者として必要な行動に充てることが可能です。
ステーションの規模が大きくなるにつれて訪問スケジュールの作成は大きな負担となり、時間に追われてより良い環境作りに向けた取組ができなくなってしまいがちです。こういったITツールは負担を感じてからではなく、負担を感じる前に導入し、常にゆとりをもった働き方を実現するのがおすすめです。
まとめ
今回は訪問看護ステーションの管理者の条件や役割、メリットなどをご紹介いたしました。
管理者の業務量はとても多く、責任も重いため大変そうという印象があるかもしれませんが、ステーションの中で利用者さんやご家族、地域のケアマネジャーさんと一番接する機会の多いため、感謝の言葉をいただく機会も多くやりがいが感じやすい職業でもあります。
『ZEST』を活用することで業務を効率化し、利用者さん、ご家族とより関わる機会を増やし、ケアマネジャーさんや他職種との連携も密に行うことが自然と営業活動にも繋がります。スムーズなステーション運営を目指す方は『ZEST』の導入をご検討してみてはいかがでしょうか?
『ZEST』にご興味のある方は個別の無料オンラインセミナーも行っています。資料請求も可能ですので是非お申込みください!
30分で体感!オンライン説明会
平日は毎日開催中!